2012年2月28日火曜日

鶴一家

我が横浜が日本全国区に誇る家系ラーメン。特に横浜駅界隈でも評価の高い「鶴一家」に行ってきました。横浜西口の有名店といえば吉村家ですが、このお店は西口にあるとは言えど全く正反対の方向にある。鶴屋町にあるから「鶴一家」らしいです。この辺りはしけた日本旅館やらソープランドやらラブホテルやらが佇んでおり、ものすごく寂れた雰囲気が漂う。どうやらかつては赤線地帯だったようです。


食券機でオーソドックスな豚骨醤油ラーメンを注文。他に豚塩ラーメン、つけ麺、地獄ラーメン、しじみラーメンといったものまでありました。例によって麺の固さ、味の濃さ、脂の量を指定できるので、メンカタをお願いした。


まず大ぶりなバラチャーシューを口に運び、期待値が一気に高まった。ぶ厚くはないんだけど、柔らかくて弾力性があって食べ応えあり。スープの表面には鶏油が漲っており、熱が封じ込まれている。猫舌の僕はおそるおそる啜ってみるが…旨い。豚骨の臭みは全く感じられず、塩味も全くきつくなく、クリーミーなまろやかささえ感じる。

更には通常よりも多く投入されている刻みネギが、熱いスープによくマッチしている。ほうれん草も通常より多めで、海苔はごく普通といったところ。さて、肝腎な麺を食べてみると…旨い。家系の王道を行く中太麺は短めで、スープの味が濃厚に絡んでとても食べやすい。全体的に非常にバランスが取れており、量が少なめかつ塩加減控えめだったので、スープを全部飲み干してしまった。個人的には吉村家をはるかに凌駕している味でした!

ホームページ:http://www.dandan.cc/index.html 
住所:神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町1-7-34
鶴一家ラーメン / 横浜駅神奈川駅反町駅

2012年2月25日土曜日

Dance 4 Me : Prince



Dance 4 Me : Prince

去年暮れに殿下のリミックスシングルがリリースされました。世間的にだんだん地味になってきている殿下ですが、キャリアの中でも比較的地味な位置付けになってしまう「LotusFlow3r」(過去レビュー )に抱き合わせされた「MPLSoUND」の中の一曲が「Dance 4 Me」。と、この曲の位置付けの地味さ加減に涙する今日この頃です。

このシングルにはオリジナル以外にリミックス5曲が収録されているんですが、そのうちの1曲「David Alexander Icon Remix」は元々2009年にiTunesでリリースされていたというシロモノ。全くもって不可解なリリース形態ですが、フィジカルリリースされた本EPは更に不可解。「Purple Music」という謎のレーベルからリリースされており、リミックスしたのはJamie Lewisという御仁に加えてDavid Alexander、Brian Matrixという人達。amazonにはJamie Lewisが「世界を飛び回るトップDJの1人」と書かれていますが、「誰それ?」という感じです。そんなに有名な方なんでしょうか?どうやら「Purple Music」とはJamie Lewisさんが主催するレーベルのようです。

更には内容自体がどうでもいい感じ。安っぽいハウスやトランス仕立てのリミックスになっていたりと、1回聴いただけで残念な出来がよく分かる。確かにこれまでの殿下リミックスはどうでもいいものが多いので、殿下自身はリミックスというものに大した興味を持っていないんでしょうね。コアなファン以外は買う必要がないシロモノです。

2012年2月22日水曜日

King of Limbs : Live from the Basement

村上春樹はRadioheadを愛聴しているそうで、Radioheadも村上春樹作品を愛読していると聞く。いわば相思相愛な関係ですが、確かに両者の共通項というものが明らかに存在する。それが何なのかは検証したことはないけど、静的な外見を装いつつ、内なる激しさや熱を放射するところなんだろう。と、この映像作品を観てふと思った。


King of Limbs : Live from the Basement : Radiohead

2011年作品の中でも傑作と言い切れる「The King of Limbs」(過去レビュー)。そのライヴDVDが去年の暮れにリリースされています。From the BasementとはNigel Godrichが手がけているプロジェクトで、このwebサイトで様々なアーティストのライヴ映像が公開されている。Radiheadも過去にIn Rainbowsのライヴ映像(過去レビュー)を公開しているので要チェック。

ここで演奏されているのは「The King of Limbs」の収録曲に加えて、Thom YorkeのプロジェクトであるAtoms for Peaceやソロライヴで演奏されていた「The Daily Mail」や「Staircase」、「Supercollider」などのアルバム未収録曲。曲の合間にリラックスした会話などが挿入されているが、演奏が始まる途端に緊張感が漲っている。有機的に繰り広げられるバンドアンサンブルを目の当たりにすると、ライヴでこそ彼らの本領を発揮するんだなと改めて実感。

今年のフジロックにはThe Stone RosesやらRadioheadやらが出演するので、実に初回(過去レビュー)以来15年ぶりに参加しようと思っています。中年の仲間入りを果たしているので、苗場に3日間とどまるのは体力的にどうかと思うけど、この機会を逃すと相当後悔しそうなので何が何でも行ってやる。

2012年2月19日日曜日

めん徳 二代目 つじ田 飯田橋店

仕事で飯田橋に行った際、例によって例の如くラーメン屋を探す作業に没頭する。この日探し当てたのは、駅から程近いところにあるお店。


どうやらこのお店、いろんなメディアに露出している有名店らしい。そんなこともつゆ知らず、寒空の中に行列を作る人達に紛れます。つけ麺がかなり有名らしいんですが、当然ながら僕はラーメンを注文すると心に決めている。


僕が注文したのは普通のラーメンよりも高い「二代目らーめん」。何が二代目なのかよく分からないけど、普通のラーメンよりもチャーシューと海苔が増量されており、更には美味しそうな色合いの味付け玉子が添えられています。どれどれスープを一口啜ってみると…ほうほうこいつはなかなか美味い。いわゆる豚骨魚介ダブルスープ系なんだけど、他には鶏がらや昆布など様々な素材が使われているらしい。複雑に組み合わされた出汁の味が奥深く、かなりのクオリティの高さを感じさせる。味的には名店「青葉」(過去の記事)に近い。

卓上には原了郭の黒七味が置かれていたので、ぱらぱらと器全体に振りかける。ご覧の通りチャーシューは大ぶりで、口の中でとろけるほど柔らかい。味付け玉子も程よい甘さで極めて美味。麺はつるっとした中太ストレート麺で、うまい具合にスープが絡んで至高のアンサンブルを引き出す。久々にスープを全部飲み干してしまうほど、さっぱりしてマイルドでコクのある旨さ。なるほどこりゃ名店だ、次はつけ麺を食べてみたくなったよ。

ホームページ:http://www.nidaime-tsujita.co.jp/
住所:東京都千代田区飯田橋4-8-14
めん徳 二代目 つじ田 飯田橋店ラーメン / 飯田橋駅九段下駅水道橋駅

2012年2月16日木曜日

The Girl With the Dragon Tattoo : Trent Reznor and Atticus Ross


The Girl With the Dragon Tattoo : Trent Reznor and Atticus Ross

絶賛公開中の「ドラゴン・タトゥーの女」はまだ観てないんですが、サントラは毎日のように聴きまくっています。ここで起用されているはそう、デヴィッド・フィンチャー監督の前作品である「The Social Network」のサントラ(過去レビュー)を手掛けたTrent Reznor and Atticus Ross。フィンチャー監督が作る、硬質で冷たい世界に欠かせない存在となりつつあります。

もっぱら話題となっているのがZepの超有名曲である「移民の歌」をカバーしていること。ボーカリストとしてフィーチャーされているのがYeah Yeah YeahsのKaren O。原曲をそのままデジタル化したようなカバーは奇を衒っていませんが、Trent Reznorの世界を補完するのに十分な機能を持っています。更には最終曲に使われているのが、Trent Reznorの別プロジェクト How to Destroy Angelsによる、Bryan Ferryの「Is Your Love Strong Enough?」のカバー。ボーカルがフィーチャーされているのはこの2曲のみで、それ以外は全てインスト。しかもCD3枚組という大ボリュームで、映画本編そのものよりも長い。かつてのGhosts I-IV(過去レビュー)を彷彿とさせるような、切なくダークなアンビエント~エレクトロニカ絵巻が繰り広げられています。3時間にも渡る暗黒トラックを聴く度に映画そのものへの期待が高まってきますね。

2012年2月13日月曜日

麺処 MAZERU

またもや秋葉原で麺屋探し。僕以上にジャンキーなラーメンを好む後輩に教えてもらったお店に行きました。「まぜそば」という僕が未だ体験したことのないジャンルになります。



駅前の雑居ビル中に位置するお店なんですが、通りに面しているわけではない。この看板が立てられている所が目印となっており、昭和の香りがぷんぷん漂うビルへと足を踏み入れる。この看板の黄色…どこかで見かけたことのあるような、という既視感を覚えながら。



ビル中に出来ている行列の先に、そのお店は佇んでおりました。しかも「ニンニク入れます?」とか「ニンニク/ヤサイ/アブラ/チーズ 各種増量無料」とか書かれた張り紙があり、僕の予感は的中した。それにしても「チーズ」って何だ?と思いつつ、前の人が頼んだものと同じ「まぜそば 醤油 普通 野菜マシ チーズ」を注文。それにしてもほとんどのお客さんが「カラメ」を注文しているのは何故なんだろう?と思いきや、その謎は後ほど氷解することになる。



しばし待つこと供されたのは、迫力満点の汁なしラーメン。まさしくラーメン二郎ライクな野菜のトッピングがどどーんと投入されている。その脇には大ぶりなブタととろけるチーズ、鰹節が添えられており、真ん中には鮮やかな色の卵黄が鎮座している。がっつり混ぜた方が良いらしいので、箸をどんぶりの底まで入れてからおもむろに麺を上層部まで持ち上げる。まぜまぜしてからガッツリと頬張り喰らいつくと…なるほどこれはまさしく二郎インスパイア系の流れを汲む新感覚ジャンク麺。簡単に言うとスープの少ないラーメン二郎であり、決して油そばに非ず。しかし二郎特有のカネシ醤油的な味は控えめであり、どちらかと言えばあっさりした出来。だから皆さん「カラメ」を注文していたのか。麺そのものは極太でワシワシしており、まさしく二郎のそれを再現したような食感。豚はボリューム感満載で柔らかめ。食べる前からゲップが出そうな見た目ながら、食べ終えてみるとすんなり胃に落ちてくる。ううむ、全体のカロリーは極めて高いだろうが、これはこれでアリかもしれない。

住所:東京都千代田区神田佐久間町1-14
麺処 マゼルラーメン / 秋葉原駅岩本町駅末広町駅

2012年2月10日金曜日

Saeglopur : Sigur Ros

前の記事(過去の記事)で書いたSigur RosのライヴDVDで、彼らの映像作品を観たのは久しぶり。で、そういや彼らの小品ながら佳作の映像作品集があったな、と本作を見返したわけです。



Saeglopur : Sigur Ros

名作「Takk...」(過去レビュー)からのEPですが、タイトル曲以外は全てアルバム未収録曲。それ以上にこの作品の価値を高めているのが3つのPVを収めたDVD。この記事を書いていて驚いたんですが、前に安価で入手した本作がamazonで極めて高値で取引されていました。ただ残念ながら、輸入盤はリージョンコードが設定されているため、視聴するにはリージョンフリープレイヤーやPCが必要。YouTubeでも観れるし、タイトル曲以外の「Hoppipolla」と「Glosoli」の映像をCD-EXTRAとして収録した日本盤もリリースされているので、気になる人はこちらを入手する方がいいでしょう。内容としては観てもらうのが一番早いと思うんだけど、痩せぎすの少年が水中でもがき泳ぎ続ける映像や、子供のようにいたずらをしたり喧嘩をしたりする老人たち、荒野を彷徨する少年少女たち、といった想像力を喚起し続ける素晴らしい映像群。Sigur Rosが持つ、郷愁を誘うような、胸をやたらと刹那的に痛くさせるような世界観を補完して余りあるものとなっています。中でも注目して欲しいのが「Hoppipolla」の1:18あたりや1:28あたり。赤い服を着ている店員ってJonsiだよね?



2012年2月8日水曜日

麺屋武蔵 武仁

ここ最近、仕事で秋葉原に行く機会が増えています。プライベートでアキバなんて滅多に来なくて、数えてみたら約10年ぶりの訪問でした。駅前が大きく変わって面食らったんですが、そんなことは物ともせずそそくさとラーメン屋探しに勤しんだのでした。



まずはアキバに通じている同僚に教えてもらった麺屋武蔵 武仁を訪問。そう、かの有名な麺屋武蔵グループの一角を成すお店。それぞれのお店の味が異なっている、ユニークな業務形態になっておる。



券売機の前で「どれにしようかな…」と迷った挙句、おそらくお店一押しであろう「武仁つけ麺」を注文。並盛、中盛、大盛のどれを頼んでも同じ値段という、つけ麺屋共通のプライシング。僕の胃袋には中盛(300g)が丁度いい。それにしても1,000円は高いよね。





出てきたのはかつて見たこともないような巨大角煮を中央に添えたつけ麺。それにしてもデカすぎやしないか?とボヤきつつも口に運んでみると…かなり柔らかくて甘みがあって非常に美味。このボリューム感は他では味わえないので、1,000円という値段には思わず納得。他の具材にはメンマ、海苔と味付け玉子が使われている。麺全体には溶き卵がほんのりと和えられており、麺そのものはガチムチ極太縮れ麺。つけ汁は濃厚な魚介系と動物系のダブルスープ。ただし、それぞれの主張はそれほど強くなく、いい塩梅に甘みが付けられている。このつけ汁の中にも角切りチャーシューが幾つか放り込まれているので、全体的にかなりの高カロリー。麺を全て平らげた後にスープ割りを頼んだら、溶き卵がふんわりとしたスープが別の小皿で供された。スープを全部飲み干して、クオリティの高さに満足する。つけ麺は苦手だと常々言いながら、何だかんだ言って食べている俺様は何様のつもりなんだ。

ホームページ:http://www.menya634.co.jp/bujin.html
住所:東京都千代田区神田佐久間町2-18-5
麺屋武蔵 武仁ラーメン / 秋葉原駅岩本町駅末広町駅

2012年2月6日月曜日

Inni : Sigur Ros


Inni : Sigur Ros

ここ最近はフロントマンJonsiのソロ活動がもっぱら目立つSigur Ros。そんな活動休止中の彼らが「残響」(過去レビュー)をリリースして早3年が経ちまして、「残響」に伴うツアーのライヴ盤が去年リリースされました。CD2枚組、DVD1枚というボリューム故、当初は音源のみを通勤がてら聴いていました。「残響」に顕著だった躍動感というか開放感が如実に感じられる素晴らしい演奏ですが、本来の彼らが持っている凍てついて神々しいノイズ音も共生。CD2枚分というライヴ音源を十分堪能した後、家でライヴ映像を観たのですが…これまた堪能方法を確実に誤ったと後悔。

スピーカーを破壊せんとばかりにつんざくフィードバックノイズに甘美なメロディ。その静謐さと荒々しさを包み込むモノクロームで粗い映像に、本気で仰け反った。単なるライヴ映像かと思いきや、彼ら独自の美学を貫くミニマルな映像に、堂々たる5.1chサラウンド。全身を包み込む叙情的なノイズの嵐の前では声を失います。CD以上に映像はこんなにも凄まじいものだったのか…。サラウンド環境を持っていない人は、友達なりにその環境を借りて爆音体験キメて頂きたい。どんなに苦情がこようとも、全身に鳥肌を泡立たせる爆発的ホワイトノイズに身を委ねて頂きたい。ライヴドキュメンタリー「Heima」(過去レビュー)が温もりのある映像に対し、ここで体験できるのはどこまでも凍えた演奏。激マストなライヴ映像です。

2012年2月4日土曜日

横浜ラーメン武蔵家 日吉店


この間、この店を目指して日吉をさまよい、勢い余って別の店「らすた」(過去の記事)に行ってしまいました。この度リベンジを果たすべく訪問した次第です。場所はらすたと同様、日吉駅から徒歩圏内にあります。と、ここまで書きながら思ったんだけど、つくづくローカルな話題だよな~。日吉なんて慶應の学生か地元民しか行かない街ですよ。


横浜ラーメンといえば家系。家系といえばとんこつ醤油。とんこつ醤油といえば、今や全国区となるぐらいの主流な味(持論)。この日はやたらとガッツリ行きたい気分だったので、ほうれん草+チャーシュー麺中盛を食券機でオーダー。家系の基本マナーとなる麺の固さ、味、油の量を指定する。僕はいつものごとく麺固めで他は普通。特筆すべきはライスが無料で出される点。迷わずこちらもオーダー。ちなみにお店の人は家系のわりには元気がいい。家系で頑ななお店だと無愛想だからね。


まずはスープを啜ってみる。とろみがあってなかなかマイルド。豚骨臭さは全く感じないのは、鶏油を使っているからなのか。ただし何度か啜ってみると、やや塩辛く感じるのが気になったので、チャーシューを喰らってみる。こいつは柔らかくてスープとの相性もなかなかいい。たっぷり入っているほうれん草を喰らいつつ、中太ストレート麺をずるずると啜ってみる。結構短めに切られているので食べやすく、更には無料のライスと一緒に口内に放りこめば気分は現役学生。ただし、このライスの量がなかなか手強くて、普通のお茶碗じゃなくて中ぐらいのどんぶりで供される。しかもサービスだからって残しちゃうとマナー違反。必死の形相で何とか完食したけど、ゆっくりと味わう余裕を逸してしまった。そういう意味で言えば、このお店のサービスは本当に学生向けだと思う。僕にとっては塩辛いお味だったので、ライスで中和させることは必須。そのためにも中盛じゃなくて普通盛りで、なおかつライスは少なめでちょうど良かったと思う。家系ラーメンとしてはごく普通の出来だと思いますよ。

住所:神奈川県横浜市港北区日吉本町1-3-19
横浜ラーメン武蔵家 日吉店ラーメン / 日吉駅

2012年2月2日木曜日

We Bought a Zoo


We Bought a Zoo

あの頃ペニー・レインと」で知られるキャメロン・クロウ監督。もともとがローリング・ストーン誌の記者だったこともあり、ロック業界にはかなり通じているそうです。その監督作品の「We Bought a Zoo」が去年の暮れに全米公開されました。出演するはマット・デイモンとスカーレット・ヨハンソンだと言うからかなり豪華。更にはサントラ担当として抜擢されたのがSigur RosフロントマンのJonsi。Sigur Rosのライヴドキュメンタリー「Heima」(過去レビュー)からインスパイアされてこの映画を作ったそうなので、音と映像の相性の良さは折り紙つきなのかも知れません。

さて、ここに収録されているSigur Ros/Jonsiのトラックは殆どが既発曲ながら、新曲が2曲含まれているのが注目すべきところ。サントラという体裁を取っていながら、その完成度は極めて高く、もはやJonsiオリジナル作品と言ってもいいぐらい。かつてのSigur Ros作品のような凍てついた感覚は皆無で、逆にハートを温かくするようなピースフルな雰囲気が充満。魂の賛美歌とでも言い切ってしまいたいような、荘厳で優しいポジティヴィティに彩られています。サントラを聴いて、ここまで映画に対する期待値が高まってしまうのも珍しいかも。