2012年6月7日木曜日

Blunderbuss : Jack White


Blunderbuss : Jack White

ロックンロールに魂を売り渡した男 Jack White。惜しくも2011年に解散してしまったThe White Stripesの片割れであり、最近ではThe RaconteursやThe Dead Weatherといったバンドでの活動でも知られている彼が、キャリア15年の中でも初めてというソロアルバムをリリースしました。ここ最近ではJimmy PageやU2のThe Edgeと映画「ゲット・ラウド」で共演を果たし、映画「シャイン・ア・ライト」でもストーンズと客演していることから若手の中でも実力的に最高峰に位置するギタリストと言えます。その男が作った作品は果たしてどうなっているのか?これがもう全く期待を裏切らないものとなっていました。

The RaconteursやThe Dead Weatherで垣間見られたような、ブルースにコミットしているロックンロールとも違う。The White Stripesのようなガレージを背景としたロックンロールとも違う。いや、その両方を兼ね備えた、ブルースやカントリー、フォーク、スウィングと言ったルーツミュージックを総括しているロックンロールアルバムだった。アコースティックギターやピアノ、弦楽器を多用することにより、中期ストーンズを彷彿とさせるようなダウントゥアースな雰囲気を醸し出し、M2にみられる引っ掻くような強靭リフでZepを彷彿とさせる。相変わらず妖艶で呪術的グルーヴに満ちた作風は、ロックンロールの過去を俯瞰しながら未来を占うことのできるものだ。いい意味で肩の力が抜けた作風は、Jack White本人の自信を伺えるものとなっていた。

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