2012年7月31日火曜日

Masterpiece mixed by Andrew Weatherall


Masterpiece mixed by Andrew Weatherall

UKテクノ総番長 もとい UKクラブシーン総元締であるAndrew WeatherallがMasterpieceに登場。言うまでもなく、プライマル・スクリームの「I'm Losing More Than I'll Ever Have」を完全解体~再構築した超名曲「Loaded」によりセカンド・サマー・オブ・ラブを誘発したとも言える超重要人物です。そのAndrew Weatherallが手掛けたミックスが悪い筈がないんですが、それ以上にここ数年のミックスCDの中でも出色の出来となっています。いや本当に素晴らしい。

ここ最近、Andrew WeatherallはロンドンのThe Dropというハコで「A Love From Outer Space」というマンスリーイベントを開催しているそうで、このミックスではイベントにおける23:00、0:00、1:00の瞬間を3CDに渡って再現。全体に渡ってイキそうでイケそうにない緩やかなBPMでトラックが進んでいく。そこにはピークタイムが持っているカタルシスなど存在せず、延々とオーディエンスを躍らせるために機能しているチューンのみ存在している。チョイスされるのは多種多様な雑食性を持ったサウンド。ロックフレイヴァー溢れるチューン、アシッドベースが凶悪に荒れ狂うトラック、暗黒要素に満ちたダビーなディスコチューンと、ジャンル横断的な音響空間が構築され続けています。改めて痛感するのが、どのようなジャンルをチョイスしようと、どれほど時代が変移しようとも、Andrew Weatherallの世界に全くブレがないこと。滑稽なほどのロマンティシズムと男気を兼ね備えたプレイが出来るのはAndrew Weatherall以外にいないと断言しましょう。

Tracklist

[ Eleven O'Clock Drop ]

1-1 The Asphodells – A Love From Outer Space
1-2 Grinderman – Heathen Child (Weatherall Bass Mix)
1-3 Timothy J Fairplay – Sleighride / Blizzard (Andrew Weatherall Remix)
1-4 Asphodells, The – The Lonely City
1-5 Hardway Bros – Mania Theme (Andrew Weatherall Mix)
1-6 Kalidasa – Bursting Through
1-7 Craig Bratley – Birdshell
1-8 Apiento & Co. – The Orange Place
1-9 Chida – Dança
1-10 The Horrors – Wild Eyed (Andrew Weatherall Remix)
1-11 Wooden Shjips – Crossing (Andrew Weatherall Remix)
1-12 Walls – Into Our Midst
1-13 Timothy J Fairplay – The Final Reel (Andrew Weatherall Remix)


[ Twelve O'Clock Drop ]

2-1 Scott Fraser – A Life Of Science
2-2 Mario Viera – Cosmic Matter
2-3 Kasper Bjørke – Man From Venice
2-4 Bonar Bradberry – You Were Away (Space Ranger Hypno Mix)
2-5 Rudy's Midnight Machine – Ecstatic Love Glow
2-6 Midnight Savari – Phantom Galacton
2-7 Tornado Wallace – Insect Overlords
2-8 Sons And Daughters – Orion (Emperor Machine Remix)
2-9 Cut Copy – Sun God (Andrew Weatherall Remix)
2-10 Bogdan Irkük a.k.a. Bulgari – My Weakness (Prins Thomas Diskomiks)
2-11 Copyshop – Lipps (Pete Herbert Dub Remix)
2-12 Pacific Horizons – Stealing The Fire From Heaven

[ One O'Clock Drop ]

3-1 The Subs – Decontrol (Aquarius Heaven Remix)
3-2 Black Light Smoke – Switchback
3-3 Soft Rocks – Magic Milk
3-4 Martin Brodin – Badabing (Diskjokke Remix)
3-5 Ajello – Crystal Babe
3-6 Name In Lights – Ur Oskunni
3-7 Brioski – Radio Anatomy (Emperor Machine Stretched Version)
3-8 Toddla T with Roots Manuva – Watch Me Dance (Andrew Weatherall Remix)
3-9 Todd Terje – Ragysh
3-10 Primal Scream – Uptown (Weatherall Mix)
3-11 A.R. Kane – A Love From Outer Space

2012年7月28日土曜日

道玄坂 マンモス


「道玄坂 マンモス」という、これまた身も蓋もないと言うか、食べる前から想像つくようなお店に入りました。昼飯時になると僕の選択肢は「ラーメン」ぐらいしかないのです。もはやここまで来ると、ネタとして食べている感覚に陥る。誰か「ラーメン」、「カレー」、「牛丼」以外の選択肢を僕に与えてください。このままでは成人病で早死します。


「濃厚つけ麺 大盛(330g)」をオーダー。つけ麺は「極太胚芽麺(小麦の風味が良くてコシが強く、栄養価が高いのが特徴)」と「極太もっちり麺(ツルツルで喉越しがよく、モッチリ感が特徴)」の2種類から選ぶことができる。「極太胚芽麺」を頼むことにしました。


例によって例の如く、つけ麺にはどろっどろの超濃厚スープが供される。豚骨~魚介~野菜が上手く組み合わさったスープは甘味と奥深さと気品を感じさせるほど完成度が高かった。おそらく豚骨の比率が低くて、魚介さらには野菜系の比率が高いからだろう(などと適当に推測)。角切りチャーシューもホロホロに煮込まれており最高の出来栄え。これに絡む、極太でコシの強い胚芽麺の実に香ばしいこと。通常のつけ麺屋で出される「もっちり麺」と大きく差別化を図っており、これはかなりの高得点をゲット。それほどつけ麺に魅力を感じない僕でさえ、このお店はなかなか品質高いつけ麺を食わせてくれると思ったよ。

住所:東京都渋谷区道玄坂2-10-1
道玄坂 マンモスつけ麺 / 神泉駅渋谷駅) 
夜総合点★★★☆☆ 3.0 
昼総合点★★★☆☆ 3.0

2012年7月25日水曜日

玉姫伝 - ライブ含有 - : 戸川純


玉姫伝 - ライブ含有 - : 戸川純

僕は正気と狂気の境界線を綱渡りする人が大好きなんですが、このライヴ映像を見る度に「戸川純」という狂気の天才に出会えて良かったなあ、とつくづく思う。内容的には「裏玉姫」(過去レビュー)の映像版なんですが、音だけでは感じ取れない狂気の凄まじさが渦巻いています。1984年2月19日にラフォーレミュージアム原宿で行われたライヴの映像とPVによって構成されており、一分の隙もないほど戸川純の世界を堪能することができます。

80年代アイドル、巫女、女子小学生(ランドセルにささっている木製30cm定規が泣かせる)など様々ななコスチュームに身を包み、放送コードぎりぎりの動きを見せる純ちゃん…。延々と玉ねぎを剥き続けて涙を流す「ベビーラブ」、線路に横たわり自殺を目論む女子高校生が悲劇的結末を見せる「踊れない」、目黒寄生虫館で謎の昆虫男と出会う女子小学生に扮する「昆虫軍」など演劇的要素もたっぷり。日本における女流パンクロッカーの礎を作ったのが純ちゃんだったんだなあ、と再認識。更には思春期に戸川純というアーティストに出会ってしまったからこそ、冒頭のような人が大好きになってしまったんだという自分も再確認。



















2012年7月22日日曜日

博多ラーメンセンター


身も蓋もない看板を掲げるお店。飯田橋駅から歩いて5分ほど、目白通りの路地をちょいと入ったところにそのお店はありました。どうやら博多にある名門店「濃麻呂」で修行を積んだ方がオープンさせたらしい。二子玉川にある「濃麻呂」(過去の記事)を食べたことがありますが、本格的長浜ラーメンを食わせてくれるお店として有名。ベタな店名との相乗効果により、期待に胸を膨らませて訪問。


麺の固さをいつも通り「バリカタ」に指定して注文。昼飯時にはライス無料ということで、小ライスも合わせて注文した。見目麗しき乳白色の豚骨スープを啜ると…豚骨の脂がやや強めながらあっさりしており、実に味わい深くてコクがある。ややトロミがかったスープは、数ある豚骨スープの中でも極めてレベルが高い出来栄えだ。薄いながらも柔らかいチャーシューもクオリティが高く、極細ストレート麺もスープとの相性は抜群。当然ながら替え玉を頼んで、丼の底が見えるまで汁を飲み干す。旨い、間違いなく旨い。ただしかし残念だったのは接客態度。オープンしたばかりだからなのか、無愛想で手際も悪い。麺の固さやライスの要・不要も聞いてこない。愛想良くしろとは言わないけど、もう少し手際よくして欲しかった。そうすれば間違いなく都内トップクラスのラーメン屋になれるはず。

住所:東京都千代田区飯田橋1-8-7 
ホームページ:http://www.hakatarc.com/
博多ラーメンセンターラーメン / 飯田橋駅九段下駅水道橋駅) 
夜総合点★★★★ 4.0 
昼総合点★★★★ 4.0

2012年7月19日木曜日

大天使のように : ヤプーズ


大天使のように : ヤプーズ

88年といえば日本は空前のバブル景気に湧いていた。その頃の僕は大学に入ったばかりで、周りには親の金で車を買ってもらったり、という有り得ない奴らがゴロゴロしていた。日本はまだまだ豊かになりますよ~と全国民が美酒に酔いしれていた頃だったと思う。そんな中、戸川純ちゃんは多忙な芸能活動を送っていた。ヤプーズやゲルニカといったバンド活動以外に女優業として映画、タレントとしてテレビなど数多くのメディアに露出。疲労がたたって椎間板ヘルニアを患い、成功率が低い大手術に挑むことになる。

そんな多忙の中に制作されたことも作用しているんだろう、戸川純をして「私の中でワーストワン」と言わしめる問題作がリリースされた。後のボックスセットにすら入れたくなかった、無かった事にしたかった、と言っているぐらいだから、完璧主義者の純ちゃんにしてみれば鬼っ子みたいなアルバムなんだろう。

今聴き返して見ると、それほど悪くない。それでも統一感というかコンセプト感はやはり希薄で、やっつけ仕事みたいな感覚はあると思う。楽曲のクオリティはそれなりに高いんだけど、全ての歌詞を純ちゃんが手がけているわけではないので、独特の世界観を味わうには物足りない。詩の世界で言えば激情をひたすら表現している「憤怒の河」、ねっとりとしたエロスの世界を描ききる「棒状の罪」、チェルノブイリ原発事故を歌った「去る四月の二十六日」、山中で縋る女を描いた「大天使のように」辺りで本領発揮。バンド陣は相変わらず鉄板なんですが、ニューウェーヴ出身ということもあって特にドラムのグルーヴ感が物足りないのが残念。

2012年7月16日月曜日

こもり 四谷店


ラーメン道は奥深い。人の数ほど、街の数ほど、県の数ほどレパートリーは無限に増殖していくのだ。この日は四ツ谷で仕事があり、この界隈での人気店を探し当ててから入店。このお店は旭川ラーメンを食わせてくれるそうだが、首都圏在住の身としては耳慣れないジャンル。そもそも味噌を売りにする札幌ラーメン、塩を売りにする函館ラーメンに加えて、醤油を売りにする旭川ラーメンと、北海道ラーメン3大ジャンルの一角を成すらしい。



で、券売機の前に立つと「どれがお店のお勧めなのだ?」と悩んでしまうほどメニューが豊富。正油、塩、味噌、味噌カレー、つけめんと多種多様なメニューがある。何がなんだか分からず、取りあえず旭川ラーメン王道の正油らあめんをオーダーする。



麺の太さを聞かれるので「細麺」を指定。濃厚な色のスープに縮れた低かんすい細麺が投入されて出てきた。個人的に縮れた低かんすい麺が好きなので、スープとの絡みを楽しんで味わうことができた。醤油スープは魚介系と動物系のだしが複雑に組み合わされた奥深い味わい。多めのラードがスープの熱さを封じ込め、コクがありながらもさっぱりとした独特の味わいを楽しむことが出来る。チャーシューはほろほろした柔らかいバラ肉がどどーんと4枚も投入されている。なるほどこれが旭川ラーメンか…どこかで食べたことのあるような懐かしい味わいながら、また食べたくなるような中毒性も併せ持っている。じ、実に、実にラーメン道は奥深い。

住所:東京都新宿区四谷1-20
こもり 四谷店ラーメン / 四ツ谷駅四谷三丁目駅曙橋駅 ) 
夜総合点★★★☆☆ 3.0 
昼総合点★★★☆☆ 3.0

2012年7月13日金曜日

Sonik Kicks : Paul Weller


Sonik Kicks : Paul Weller

Wake Up the Nation(過去レビュー)から2年ぶりとなるアルバムを聴いた後、まず思った感想は「うーん、微妙…」。そもそもジャケットを見た時、「このセンスは何なんだ?」と思ったんですが、その時の懸念は確かに当たっていたというか。伊達でトラディショナルなスーツに身を包んだ御大が、サイケデリックな光の中で後ろ手組んでいる姿って変じゃないか?

ここ最近、特に22 Dreams(過去レビュー)以降になってからサイケデリック度合いを増した作風になっていますが、この作品ではその度合がピークに達したようです。御大曰く「この作品は最先端を行っている」とのことですが、僕個人としては甚だ疑問を感じる。確かに、元々持ち合わせていたスペイシーな感覚が頂点に達したようで、エレクトロニクスな音響処理はかつてないものだと思う。クラウトロックに影響を受けたと言われている作風は実験的とも言えるし、驚いたことにダブへ突き進んだ曲まである。でも時代を切り開いているクラブミュージックほど最先端だとは思わない。さすがに長年のP.W.支持派とは言えども、手放しで無条件に支持するには中途半端な振り切れ方だと思う。「最先端」と言い切るからには、完全クラブ仕様まで持って行くぐらいの振り切れ方にして欲しかった。Radioheadも霞むぐらいの先鋭さをまとって欲しかったな。

50歳を過ぎてもなお、ここまで先鋭的、攻撃的、挑戦的、意欲的なのは称賛に値するだろう。ノスタルジアに浸らないで、過去に生きずに未来だけを見る姿は相変わらずだろう。その姿を確認することができただけでも、良しとするべきなのかも知れない。

2012年7月10日火曜日

ラーメン 神田店



ここ最近、仕事で外出する機会がやたらと多い。都内各地を駆けまわって、昼時になると近くのラーメン屋に飛び込む毎日。この日は神田界隈に行きました。取りあえず「普通の」ラーメンを食べようと思っていたところ、眼の前に飛び込んだのは「ラーメン 神田店」という文字が書かれた黄色い看板。「ここだったら「普通の」ラーメンが食べられるに違いない!」と思って入店。



どこかで見たことのある黄色い看板に「ラーメン 神田店」と書いてある。ここは紛れもなく「普通の」ラーメンを食べさせてくれるに違いない。「ラーメン」の文字の下に薄く消された二文字が見えたが、なんと書いてあるのか全然分からなかった。券売機で普通盛りのラーメンを買って席に着く。店主と奥さんらしき人が切り盛りしており、愛想がいいのが印象的だった。周りの人が何だか聞いたことのあるような呪文を唱えているが、ラーメンの事しか頭になかったので気にしなかった。今思えば「ヤサイマシマシ」とか「ニンニクアブラカラメ」とか意味不明の呪文だったな。



「トッピングは?」とおもむろに聞かれたので、条件反射的に「えっ?や、野菜」と答えてしまった。程なくして着丼したラーメンのスープを啜ると、背脂が多めで独特の醤油味が口内に広がる。搭載された野菜に動物的臭みのあるスープをまぶすべく、丼の底からラーメンをグワシと天地返しする。現れたのは見たことのあるワシワシとした風合いの中太麺。チャーシューは分厚くも固くて、非常に食べ応えがある。しかも全体的に何だか食べやすいぞ…食べ進むにつれて既視感を覚えてきた。先ほど写真に撮った店の看板をよく見返してみると、薄く消された「二郎」の二文字。何という事だ!普通のラーメンを食べるべく入店したはずなのに、いつの間にかかつての「ラーメン二郎 神田店」、今は何らかの理由で二郎インスパイア系になってしまったお店に入店していた!にも関わらず、何の違和感もなくラーメンを楽しんだ自分が不思議だ…。

住所:東京都中央区日本橋本石町4-4-17
ラーメン 神田店ラーメン / 新日本橋駅三越前駅神田駅 ) 
夜総合点★★★☆☆ 3.5 
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2012年7月7日土曜日

BALANCE 020 : DEETRON


BALANCE 020 : DEETRON

ここ最近、安定した人気を誇っているミックスシリーズである「BALANCE」にベテランDJであるDEETRON登場。僕の中ではハードミニマル最右翼的存在だったDJだったんですが、それはもはや90年代までのこと。フロアを阿鼻叫喚の境地に陥れる重量級DJだったDEETRONさんも、時代の流れに沿ってスムーズに志向を変えています。例えば3年前(ああ、これが出たのはもうそんな前なのね)にリリースされたFuse Presents Deetron(過去レビュー )では失望を全面表明したbeatjunkieさんでしたが、今振り返れば時代の必然性だったのかなと思う。今回リリースされたミックスでは、そんな老獪ぶりを見せています。

Disc-1ではデジタル機材を駆使し、Disc-2ではターンテーブル*3のミックスプレイをしていることから、時代に沿ったプレイの在り方を模索しているようにも思えます。まずDisc-1ではあろうことかAutechreのトラックから幕を開け、エレクトロニカ寄りの流麗な雰囲気を構築しています。個人的にハイライトだったのはSystem 7の「Positive Noise」に、70年代クラシックであるResonance「Yellow Train」をかぶせ、Burial + Four Tet + Thom Yorkeという豪華メンバーによる「Ego」に繋ぐという華麗な技。新旧~東西問わず様々なトラックを織り交ぜながら、全く違和感がないプレイはさすがです。Disc-2ではヴァイナル使用ということもあり、黒っぽいテックハウス寄りのプレイを披露。かつてのようなハードドライヴィンな世界は見る影もなく、やはりハードミニマル愛好者な僕は首を傾げざるを得ない。それでもやはり図太いキックに貫かれた繋ぎはベテランならでは。

Tracklist

020 Digital CD1 (70:27)

Autechre – Nine
Reno Wurzbacher – Julischkaa
Model 500 – Infoworld (Loop)
Julio Bashmore – Craboon
Shit Robot – Losing My Patience (Unabombers Remix)
Todd Terje – Bonysh
Bnjmn – Blocks
DJ Koze – The Geklöppel Continues
Ricardo Villalobos – What’s Wrong My Friends
Wishmountain – Video
Move D – Your Personal Healer
Todd Terje – Ragysh
System 7 – Positive Noise (Carl Craig Remix)
Resonance – Yellow Train
Burial + Four Tet + Thom Yorke – Ego
Maceo Plex – You & Me
Lawrence – Above The Sky
Virgo Four – It’s A Crime (Caribou Remix)
Mr. Beatnick – Synthetes
Cavalier – Kaimanawa
Nicolas Jaar – Space Is Only Noise If You Can See (Dave Aju Remix)
Throbbing Gristle – Hot On The Heels Of Love (Ratcliffe Remix)
Avus – Reality Itself
LV And Message To Bears Feat. Zaki Ibrahim – Explode
Model 500 – Infoworld (Loop)
Alva Noto & Ryuichi Sakamoto – Pioneer IOO
Andy Stott – Tell Me Anything
Savage Progress – Heart Begin To Beat

020 Analogue CD2 (79:13)

I:Cube – Un Dimanche Sans Fin
Substance – Relish (Shed Version)
Roots Panorama – Threee (Deetron Beeetz)
Ripperton – Swept Illusions
Osunlade – Envision (Âme Remix)
Mampo – Village - Descending Of The Supernatural
Deetron – Croque
Super Flu – Hallo Halle (With Monkey Safari)
Sneaker – You Think You Think
Mathew Jonson – Learning To Fly (Dub)
Wbeeza – A116
Reggie Dokes – Haiti
Wax – 30003 B
Romanthony – Bring U Up (Deetron Edit)
Mike Dehnert – Umlaut 2
Four Tet – Pinnacles
Redshape – Son Of A
Simon Garcia – Tears In Vain
Johanna Knutsson – Heavy Baby (Minilogue’s Cut For A Cut)
Surgeon – The Crawling Frog Is Torn And Smiles
Cosmin TRG – Fizic
Radio Slave – Let It Rain (Deetron Edit)
Deetron – Starblazer
Lone – Coreshine Voodoo
Rhythim Is Rhythim – Kaos
Ronny & Renzo – Heartbreak Theme (C2 Cinermxmix)
Deetron – Collide (Unreleased Version)

2012年7月4日水曜日

つけめんTETSU 横浜店

以前、五反田の名店「江戸前煮干中華そば きみはん」(過去の記事)を大絶賛したことがありました。その母体となるお店が千駄木にある「つけめんTETSU」です。しかし残念ながら、千駄木に行く機会はほとんどありません。今回は横浜みなとみらいに仕事で行った時、ランドマークプラザでこのお店を見つけたので飛び込むことにしました。


平日のランドマークプラザは比較的空いている。ランチ時になってもそれほど待たされないので、このお店は穴場的存在とも言えます。


注文したのが「あつもり」。何度も書いている通り、僕はつけ麺がそれほど好きではない。どの店も似たような味ばかりを出すので差別化が難しい世界だと思うし、逆を言えばハズレがない安全牌的食べ物だと思うからだ。食べ進むうちに冷めてしまうのもネックだから、僕はいつもあつもりを注文することにしている。ここのあつもりはご覧の通り、鰹だし汁に浸されたまま出てくる。極太ストレート麺をつけ汁に浸して食すと…ほうほうなかなか美味い。濃厚な魚介豚骨のスープが麺によく絡み、バランスが程よい甘みのある味を楽しむことが出来る。豚ばら肉チャーシューも適度な柔らかさでいい塩梅。

ひと通り麺を食べ終えてスープを割り汁で薄めて飲み干したいところだが、やはりこの時点でスープはかなり冷めている。ここでこのお店の独自システム「焼石」を頼む。熱された小さな鉄球をスープに放り込むことにより、あっというまにスープが噴火するような熱さを帯びるのだ。さらには香ばしい匂いが立ち込めて、最後の最後まで食事を楽しむことができる。このお店が名店である理由に思わず納得。

住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 ランドマークプラザ1F
つけめんTETSU 横浜店つけ麺 / みなとみらい駅桜木町駅馬車道駅) 
夜総合点★★★☆☆ 3.5 
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2012年7月1日日曜日

超時空コロダスタン旅行記 : アポジー&ペリジー


超時空コロダスタン旅行記 : アポジー&ペリジー

80年代テクノ歌謡のカルト的名盤である「超時空コロダスタン旅行記」。名義はニッカウイスキーのCMに登場した2体のロボット「アポジー&ペリジー」となっていますが、アポジー:三宅裕司、ペリジー:戸川純という組み合わせ。そしてプロデュースは細野晴臣であり、かのYENレーベルからリリース。他に参加しているのは上野耕路、越美晴、Testpatternといった面子で、80年代が夢見ていた宇宙旅行の世界を完全構築。

何よりもこのアルバムをとんでもない価値に高めているのが名曲「月世界旅行」。ジム・オルーク(ex ソニック・ユース)がこの曲を聴き、戸川純のボーカルスタイルに衝撃を覚えた後に戸川マニアとなったのは有名な話。作詞:松本隆、作曲:細野晴臣というガチな組み合わせが叩きだす80年代テクノ歌謡は、とてつもなくキャッチーでポップ。そんなメロディに乗るのが我らが歌姫 戸川純。これがもう不安定極まりないボーカルスタイル。途中の変なところで息継ぎしたり、音程が微妙に外れていそうで外れていなかったり、リズムと微妙にずれていそうでずれていなかったり。ここまで不安定に歌い切るのはもはや確信犯。ずば抜けたテクニックがないと、ここまでギリギリに歌い切るのは絶対に無理。この曲以外にアヴァンギャルドな純ちゃんのボーカルを楽しめるのは「ペリジーのテーマ」と「真空キッス」の3曲。戸川マニアにしてみればちょっと物足りませんが、未来が確実に未来であった80年代に思いを馳せるには最高の教本です。