2012年10月29日月曜日

Quakers


Quakers

今年3月にリリースされたQuakersのアルバムを聴きました(説明しよう、そもそもQuakersとはKatalyst、7-Stu-7、Fuzzfaceの3人によるヒップホップ・プロジェクトである)。と、上の人が解説してくれましたが、その3人が誰だか分からない?説明しよう。Katalystとはオーストラリア人ヒップホップDJであり、同国のダンスミュージックアワードの常連とも言えるお方。PortisheadのGeoff Barrowと一緒にInvada Recordsを設立したことでも知られる。そして7-Stu-7とはPortisheadのエンジニアであり、Fuzzfaceとは何を隠そうPortisheadのGeoff Barrowに他ならない。この3人が必然的邂逅を果たして作ったのがQuakersなのである。

このアルバムは41ものトラックからなっており、35ものヒップホップアーティストが参加している。ただしQuakersに対する予備知識を仕込んで聴けば、Portisheadとの見事な連なりを感じる。サンプリングを多用しながらの、アナログのざらついた息遣いは間違いなくGeoff Barrowそのもの。エクスペリメンタルでアブストラクトでありながら、レアグルーヴのサンプリングを巧く使っているので黒々としたドープ感覚を味わうことができる。しかもRadioheadの名曲である「National Anthem」のリフをサンプリングに使ったりと遊び心も忘れない。その曲名はRadioheadの「Fitter Happier」というタイトルをヒップホップ的にもじった「Fitta Happier」というから心憎いYO!ライムが全体にフィーチャーされているDisc-1と、インストからなるDisc-2で構成されている本作、Portisheadのファンならば必聴だ。

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