2012年11月4日日曜日

Letur-Lefr : John Frusciante

もともと、自由な発想とアヴァンギャルド感覚の持ち主だってことは知っていた。だけども、ここまで振り切れた作品をリリースしてしまうとは…大変なことになっているとは聞いてはいたけれど、ここまで大変なことになっているとは、想像と期待値を遥かに超えていた。


Letur-Lefr : John Frusciante

世界最強のロックバンドRed Hot Chili Peppersを世界最高峰のロックバンドにした立役者。しかも現代の三大ギタリストという栄誉を手にした男が「自身の音楽を探求したい」とバンドを脱退したのが3年前。ソロ活動で自由気ままに創作活動を展開していた男が、本当のソロになって発表したのがエレクトリック・ミュージックだったとは…。

アルバムに先行してリリースされたこのEPで聴けるのは、「Aphex Twinかよ!」と突っ込みたくなるほどのフリーダムさ加減。自身が「プログレッシヴ・シンセ・ポップ」と呼ぶように、アナログシンセを多用した奇妙なエレクトロニカ。いや、そんな簡単なカテゴリーに収まりきれないほど振幅が激しい。テクノ、アシッド、ブレイクビーツ、ヒップホップ、ファンク、時にはドラムンベースに変容してしまうような器に、元々彼が持ち合わせているアシッド・フォークやオルタネイティヴ感覚溢れるメロディ。しかもかなりの部分でラップがフィーチャーされており、ギタリストという肩書きを完全に捨て去ってしまったのかのよう。クレイジーすぎて、音楽を聴いて悶絶するという体験を久々にしてしまった。

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