2012年12月12日水曜日

Dependent and Happy : Ricardo Villalobos


Dependent and Happy : Ricardo Villalobos

アルバムとしてはMax Loderbauerとの共作「Re: Ecm」(過去レビュー)以来となるRicardo Villalobosの新作を聴きました。幸いにして一番最初に聴いた場所が車の中、しかも高速道路を爆走通過中の時。爆音の中に聴こえてきたのは、粘着力のある規則的なパーカッション、それに絡み不規則に進んでいくドラム。ねばっとしたパーカッションが耳を捉え、どろりと低く唸る重低音が足元にまとわりつき、突発的に浮かんでは消える妖艶な効果音が全身を包み込みます。効果音が縦横無尽に行き交う中、いつしかビートは不可変で規則的なものへと変化。とにかくベースがとてつもない程重たくて、これはもはや聴く作業と言うよりも身体で受け止める作業と言った方がいい。

随所に挿入されるフレーズや意味不明のヴォイスサンプルが聴こえてくる度、受け手は覚醒させられつつも続いていく低音に身体を揺さぶられる。とにかく爆音で聴くと音の分離が明確に理解できるので、パーカッション~効果音~ビート・重低音といった複数レイヤーの意図を受け止めることができる。これはもう一種のエクスペリエンスなのだ。前述の通り、爆音環境でこそ聴かれるべき音楽なのだ。極めて機能的なダンスミュージック~ヘッドミュージックなのだ。

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