2013年11月6日水曜日

Outsides : John Frusciante


Outsides : John Frusciante

John Fruscianteが去年の「PBX Funicular Intaglio Zone」(過去レビュー)以来、相変わらずのハイピッチリリースをしています。今回の新作EP日本盤にはボーナストラック含めて4曲収録されているんですが、その内の1曲「Same」が10分にも渡る長尺曲。憂いを帯びたシンセを支えるブレイクビーツ、やがてJohnが様々な奏法を駆使しながら哀愁のあるギターを延々と弾き続けるトラックです。ギターがひたすら唸り続けている点では、前作で初披露されたプログレッシヴ・シンセポップとは趣を異にしている。更に言えば今年4月にホームページ上で公開された「Wayne」の延長線上にあると言っていい。

他に収録されている曲は相変わらずクレイジーなものばかりだ。フリージャズをエレクトロニカで表現したような、極めてアヴァンギャルドな曲で商業性が極めて低い。前衛的というか、狂人寸前の天才が内面性をさらけ出したようなトラックだ。Aphex TwinやSquarepusherが本当にイカれたらこんな曲を作るに違いない、というようなカオスな仕上がりになっている。

1日の大半を曲作りに費やすだけあって、内面と向き合いながら音楽制作をする事こそ冒険、と言い切るJohn。つまり内的旅行こそが外に向き合うことだそうで、その世界がジャケットに表現されているらしい。この先Johnがどのようになっていくのか心配になってきた。

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