2013年12月29日日曜日

Big Dream : David Lynch

早くも今年最後の投稿になりました。カルトの帝王であるデヴィッド・リンチ監督のセカンドアルバムについて触れますが、気が付いたら2年前の暮れにも監督のデビューアルバムを書いていたのね。あの時はまさか2ndをリリースするなんて期待していなかったので、嬉しい誤算といえます。


Big Dream : David Lynch


作風は前作を踏襲したもので、50年代ブルースにエレクトロニカを散りばめて、現代に昇華させたモダンブルース。怪しい映画を見ている錯覚に陥るような、耽美で妖艶な世界観が作られています。ダウンテンポで進んでいく不穏な世界でいながら、どこか安穏としているのは全編に渡って愛が満ち溢れているから。


相変わらず素晴らしいのが監督の歌声で、歪な生き物が蠢いているかのようなクレイジーさを叩き出しています。中でも白眉なのがスウェーデン女性歌手の Lykke Li をフィーチャーした「I'm Waiting Here」。DLコードでダウンロードできるボーナストラックなんですが、暗闇で輝く堕天使のごとく美しい。どこを切っても監督の映像作品を彷彿とさせる、まるで悪夢のように素敵な作品です。


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