2013年12月1日日曜日

Blue : Moritz Von Oswald Trio


Blue : Moritz Von Oswald Trio

レジェンドの Juan Atkins と共演を果たしただけでなく、Max Loderbauer や Vladislav Delay と共に「Moritz Von Oswald Trio」としても継続的に活動している Moritz Von Oswald。昨年はトリオ名義でアルバム「Fetch」(過去レビュー)をリリースしましたが、今年は新作シングルをリリースしています。2000年前後の寡作っぷりが嘘のようなペースです。

タイトル曲のミックスに Juan Atkins も加わっているようですが、音が極限までそぎ落とされたミニマルな鳴りっぷりは他者の追随を許さないもの。緩く、そして重く刻まれるリズムとベースが一切の感情を排して続いていく。その上を揺蕩うわずかな電子音とシンセリフのみがリスナーを繋ぎとめる。これこそがミニマルダブの極北と言えるものであり、Moritz Von Oswald の真骨頂と言えるものだ。また、タイトル曲のダブバージョンでは、只でさえダブ的な音響を更に深化させている。音の響きはますます重たくなり、煙たいアトモスフィックな質感が感覚を揺さぶり続けます。

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