2013年12月14日土曜日

Electoronic Planet Vol.1 - Torema Classics


Electoronic Planet Vol.1 - Torema Classics

とれまレコードが設立20周年の編集盤をリリースするということで、94年にリリースされた本編集盤を改めて聴きなおしました。94年頃がテクノ的にどういった時代か振り返りますと、92年に英国でWarp編集盤の「Artificial Intelligence」がリリースされ、93年には英国でUnderworldの「Rez」、日本で電気グルーヴ「VITAMIN」、94年には「電気グルーヴのテクノ専門学校第1号」がリリースされています。この事から分かる通り、セカンド・サマー・オブ・ラブの終焉後、それまでアンダーグラウンドで蠢いていたテクノが徐々にメジャー化してきた時期でもあります。

メジャー化とは言ってもまだ細分化はされておらず、所謂ベッドルームテクノであるエレクトロニカやブリープテクノ、ガバ、ゴア、アシッド、レイヴ、ハードミニマルは全て「テクノ」と一括りにされていました。そんな中でも「テクノ」という単語と同義語だったのが「ハードミニマル」であり、とりわけ日本におけるハードミニマル代表格だったのがとれまレコードでした。

と、思っていたんですが、久々に聴きなおして驚いた。今の耳で聴くと当然ながら全くハードじゃない。いや、あの当時ゴリゴリに硬い音を鳴らしていたのは他ならぬ田中フミヤ本人で、レーベル代表格のLast Frontでさえプログレッシヴハウスっぽい。日本テクノ史を振り返る上で一資料としての価値はあるけども、もちろん全体像を把握出来るわけではありません。ただし、これだけは言えます。CD帯に書かれているコピー「大阪いちの不良レーベル」というのは伊達ではなく、とれまレコードこそが日本のテクノを切り開く原動力になっていたのです。

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