2014年2月27日木曜日

ラーメン二郎 府中店


首都圏だけでなく、仙台や札幌といった遠隔地にまで増殖し続けるラーメン二郎。二郎を食べるのではなく、各店を訪れること自体が目的化している今日この頃です。とは言っても神奈川県内の店舗は全て訪問し終えたので、東京西部や都下にあるお店を塗り潰す作業に従事。今回は自宅から車で1時間かけて府中店を訪問しました。このお店が珍しいのは、スナック等の飲み屋が軒を連ねる雑居ビルに入っていること。助手を雇いもせず店主一人が黙々と作っているので、実に回転率が悪い。到着してから苦行僧のように1時間待たされ、ようやくありつける始末。
 
 
ラーメン小で無料トッピングはニンニクヤサイ。芸術的に積み上げられた野菜はクタになる一瞬手前で茹で上げられたものであり、シャッキリ感は全く申し分ない。すぐさまに天地返しを行いたいところだが、野菜がご覧の通りの分量なので、取りあえずこちらをもしゃもしゃと減らすことに専念した。
 
 
ようやく天地返しを行ったところ、二郎の中で最高の太さと言われる極太麺がうねりながらグルーヴ感たっぷりに登場した。これは最早うどんの域に達している太さで、蓮爾 レベルと言ってもいいだろう。食べ応えも申し分なく、「もちもち」「ごわごわ」「わしわし」という様々な形容詞が脳内に浮かんでは消えていく。
 
 
スープは程よい乳化加減で、エフゼットの味も適度になっており非常に旨い。おそらく化調脳になっている重度のジロリアンには物足りなく感じられるかもしれない。マイルドでライトな味わいだが、人によっては攻撃力が足りないと思えるだろう。豚は程良い柔らかさに煮込まれており、滋味深い味わいを堪能できる。ただし残念ながら、やや小さめのものが数ブロック入っていただけであり、ボリューム的にはやや不満が残った。
 
 
店を出たのが14:30ぐらい。既に閉店の時間なので、行列はなくなっていた。ここに来るまで1時間、帰るのに1時間。帰ってから2時間かけて1kmスイム/5kmランを実施し、900kcalほどを消費した。動いた時間の合計は4時間。おそらく1500kcalはあろうものを食べるのに要した時間は10分足らず。でも仕方ない。人生とは留まってはいけない、動き続けなければいけない旅なのだ。 

 住所:東京都府中市宮西町1-15-5 関野屋ビル 1F
ラーメン二郎 府中店ラーメン / 府中駅府中本町駅府中競馬正門前駅 ) 
 夜総合点★★★☆☆ 3.7 
 昼総合点★★★☆☆ 3.7

2014年2月25日火曜日

Defriended : Beck


Defriended : Beck 

去年の6月、突如として Beck のインディレーベル Fonograf からリリースされた新曲。この曲は当初2008年にレコーディングされた曲で、完成してミックスされたのが去年だそう。リリース数日前にインターネット上でリークされ、正式リリースされたフォーマットはデジタル配信と12インチのみ。新しくリリースされる新作には収録されません。

 Beck といえば米国伝統音楽であるフォーク/ブルース/カントリーをルーツに持っており、その上で電子音楽/ヒップホップ/アヴァンギャルド/ノイズミュージックを展開させる方法論を持っていますが、この曲でも素晴らしいサイケデリック感を披露しています。スペイシーな感覚溢れる音響に、転がるようにロールされるドラム、トリップしていく電子音、異次元へ響きわたるようなボーカルが本当に素晴らしい。Beck の面目躍如とも言えるトラックです。アナログには14分にも及ぶ Extended Mix がカップリングされており、デジタルのみで入手した僕としてはこちらも非常に気になるところ。

2014年2月23日日曜日

づゅる麺池田



目黒の権之助坂は20年も前からラーメン激戦区として知られるところ。例えば、首都圏の人たちに知られている「揚州商人」。今では首都圏に数十店もの店舗展開をしている揚州商人は、もともと権之助坂にしかなかったのだ。そんな彼の地でひときわ支持率が高いお店が「づゅる麺池田」だ。




メニューを大きくカテゴライズすると、つけ麺とらーめんの2種類。そのそれぞれに塩味がある。これ以外に「週替わり魚出汁シリーズ」やら「タイスキラーメン」やら「かつお風味の味噌ラーメン」やら変わり種がたくさんある。僕はオーソドックスなつけ麺を「味玉鳥チャーシューつけ麺」を並盛250gでお願いした。これで1,000円だから中々の値段だ。




表面がつるりんとした中太麺に、炙られた大ぶりの鶏チャーシューが乗っている。こいつがなかなか柔らかくて香ばしい。味玉はそれなりにクオリティが高いが、かと言って特筆するほどずば抜けているわけではない。レモンが添えられているのが上品で心憎い配慮だ。




スープは化学調味料と豚骨を使っていないとのことだ。つまり魚介系と鶏がらがメインなので、ドロリッチな濃厚スープではなくさっぱりしているということだろう。スープの具材には角切りチャーシューとメンマ、珍しいところでキャベツが使われている。




麺をスープに浸して実食すると…とんでもない麺のコシ!滑らかな肌触りにボンッキュッボンな弾力性だ。これほどまでに食べ応えのあるダイナマイトボディのモチモチ麺は、そう滅多にお目にかかれない。スープはやはりマイルドだが、それほど魚介の強みは感じられず粘度が高い。時折キャベツのシャキ感を味わいつつ、麺にスープを絡めて食す。とにかく麺のインパクトが強くて、250gでも満腹感を味わうことが出来る。最後はスープ割をお願いして、魚介のコクを堪能しながら胃袋を締める。店名にある通り、「づゅる」っとした食感を楽しむには持ってこいのお店だった。


住所:東京都目黒区目黒1-6-12

づゅる麺池田つけ麺 / 目黒駅
夜総合点★★★☆☆ 3.6
昼総合点★★★☆☆ 3.6

2014年2月21日金曜日

I Just Started Hating Some People Today : Beck

もう少しで Beck 6年ぶりの新作 がリリースされます。ここ最近は持病の腰痛や不整脈に悩まされているなんて漏れ伝えられましたが、同世代の僕にとってもこれは非常に身近な問題。40歳前後になるとそれなりにガタが出てくるもんなんです。何はともあれ、6年ぶりに新作を届けてくれる Beck に感謝しています。



I Just Started Hating Some People Today : Beck

とは言っても、全く音沙汰がなかったわけではない。2012年にはご覧のようなシングルをリリースしています。しかもリリース元は Jack White 主宰レーベルの Third Man Records からで、Jack White ご本人も参加しています。

実に牧歌的で伝統的なカントリー&ウエスタンなんですが、分厚いシンセのベースラインに支えられているのが一筋縄ではいかないところ。しかも「誰かを殺したいと思い始めた/ヌンチャクや銃なんていらない/俺の目をみてみろ/お前は逃げるはず/誰かを殺したい/誰か殺したいんだ」などと歌っており、物騒なことこの上ない。曲の後半では突如 Jack White のボーカルによるパンキッシュな R&R へと変貌、と思いきや Jack White の元妻である Karen Elson のスキャットがフィーチャーされて自由度が極めて高い。

カップリングの「Blue Randy」も激渋でフォーキーなカントリーソングで、アコギとスティールギターのみが使われています。若い時から童顔・フケ声でならした Beck 君ですが、ここでは更に渋みを増したいぶし銀のボーカルを披露しています。

2014年2月19日水曜日

りらくしん

おっしゃ Let's 世界征服 !!!! おっしゃ Let's 豪徳寺 !!!!



という訳で行ってきました、豪徳寺。豪徳寺といえばインスパイア系「りらくしん」。「千里眼(過去の記事 )」や「辰屋(過去の記事 )」、「陸(過去の記事 )」といったインスパイア系の強豪店がひしめき合っているこの界隈。まさにインスパイア系戦国時代の様相を呈しているではありませんか。



開店早々に着いたせいで、行列に並ぶこともなくすんなりと着席。店内は実に狭い。ラーメン小(300g)を注文したところ、即座にトッピングを尋ねられます。何の心の用意もしていなかったので「ニンニク少し、野菜マシ」と条件反射的にコール。すると「スープはあっさり・普通・こってりのどちら?麺は平打ちと太麺のどちら?」と未経験の質問を受ける。取りあえずスープ普通・太麺でお願いした。料金は前払い制というのも珍しい。



すると鮮やかな焦がしネギが搭載された、二郎系の美学を追求したような見目麗しい麺が着丼。野菜はマシと言えどもやや少ないが、新鮮でシャキシャキな食感を十分に堪能できる。二郎本家を車で例えればじゃじゃ馬なフェラーリ、インスパイア系はエクステリアと隠れた馬力を重視したランボルギーニというところだろう。本家の獰猛な荒々しさを取るか、インスパイア系の流麗なる味を取るかは貴方次第。



真っ先に頬張るは、標準でも充分過ぎるほどのボリュームを誇るブタ。分厚いが柔らかくて、じっくり煮こまれているのでジューシーだ。こいつを漬け込んだ汁をカエシに使っているんだろう。スープは最高の味となっていた。



黄色い極太麺は見た目通り、コシがあってモチモチしてて小麦の香りも抜群だ。そして一番感動したのがそのスープ。濃度が高いながらも、いくらでもゴクゴク飲めてしまうその旨さ!濃厚なんだけどキレがある。キレがあるのにコクがある。コクがあって旨味ある。二郎系の中でも最高峰といえるほどスープが素晴らしい。思わず全部飲み干し系。どんぶりの底を拝んだのは久しぶりだ。

ホームページ:http://www.geocities.jp/relaxinbar/
住所:東京都世田谷区豪徳寺1-5-1
りらくしんラーメン / 豪徳寺駅宮の坂駅山下駅 ) 
 夜総合点★★★☆☆ 3.9 
 昼総合点★★★☆☆ 3.9

2014年2月17日月曜日

うれしい予感:渡辺満里奈

昨年暮れ、日本ポップス界の巨匠 大瀧詠一氏が逝去しました。当ブログで大瀧氏を取り上げたことは無かったんだけど、実は僕が中学生~高校生にかけて傾倒したアーティストの一人です。簡単に大瀧さんへの思いを書き切れるはずもなく、年末年始の喪失感からようやく向き合えるタイミングになったようです。当ブログでぼちぼちと大瀧さんのことを取り上げていきたいと思います。



うれしい予感:渡辺満里奈

さて、どの作品から書くべきか迷ったんですが、まずは90年代中期のこの作品について。歌うは渡辺満里奈。彼女が夕やけニャンニャンの「ザ・スカウト アイドルを探せ」で登場した時の衝撃は今でも忘れられないんですがそれは置いといて。この曲は今でも多くの人に愛されているアニメ「ちびまる子ちゃん」のオープニング曲として95年にリリースされたもの。作詞は原作者のさくらももこ、作曲は言うまでもなく大瀧詠一、編曲は大瀧氏の変名でもあるCHELSEAです。

そして更に豪華なのがギターを担当したのが元はっぴいえんどの鈴木茂。ドラムを担当するは日本を代表する名ドラマーにして、大瀧さんと同月に惜しくも亡くなった青山純。コーラスのアレンジメントは説明不要の山下達郎。この布陣は有り得ない。もっと有り得ないのが楽曲の出来栄えで、フィル・スペクターが創った重厚な「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」の日本版といえるナイアガラサウンドの極北とも言える豪華絢爛なもの。ポップネス全開なメロディをきらびやかなストリングサウンドが彩ります。もはや魔法としか思えないめくるめくサウンドが広がっていきます。

2014年2月15日土曜日

AM : Arctic Monkeys


AM : Arctic Monkeys

2014年サマーソニックでのヘッドライナーが決定している Arctic Monkeys。昨年9月にリリースされた5thアルバムが非常に好評で、本国UKでは5週連続1位、USでも最高位が6位というチャートアクションを示すなどセールス面でも絶好調です。プロデュースを手掛けるは長年の盟友とも言える Simian Mobile Disco の James Ford。独特のダンスグルーヴを醸し出すのに一役買っています。

今回はからりとした明るさを打ち出した前作(過去レビュー)とは一変し、いぶし銀のように重たいグルーヴが前面に押し出されています。緩やかに進んでいくボトムがとにかく重たい。逞しく打ち付けられるドラム、低く蠢いていくベース、メタリックに鈍く光るギターが高揚感を煽っていく。何にもまして Alex Turner の艶っぽさが際立っていることと言ったら(あんたモテるだろう!)。楽曲的にキャッチーではないんだけど、ヘヴィな男気と渋さでリスナーの腰を直撃していきます。今では米国西海岸に拠点を移し、Queens of the Stone Age の Josh Homme とも活発に交流している彼ら。それにより更にヘヴィさを増していき、UKの代表的バンドという表現すら陳腐となってしまっています。そんな彼らの逞しい歩幅を確認できる傑作です。

2014年2月12日水曜日

えにし


東京の城南地区はラーメン偏差値が高いところで(というか東京のクオリティがずば抜けている)、戸越・中延・旗の台エリアには素材重視の実力店が点在する。今回訪問したのは都内屈指の有名商店街である戸越銀座。そこにある名店「えにし」です。いつも二郎系ばかり食べているとお思いでしょうが、たまにはあっさりした麺類も食べているんです。



大きく分けて醤油・塩・つけめんの3つにカテゴライズされる。それぞれがバラエティに富んだメニューに分かれているので、何を頼めばいいのか分からない。初めての人には醤油がお奨めらしいので、具がたくさん入った特らーめん(1,000円)を注文した。上品な雰囲気を醸し出している店内には、比較的女性客が多い。素材にこだわったシンプルな麺だけに女性支持層も厚いのだろう。ちなみに店主は楽天の野球帽を被っている辺り、東北出身なんだろう。



濃い醤油色のスープの上には、様々な具材がふんだんに盛り込まれている。中央には細葱、白髪葱、水菜といった香味野菜が添えられている。しっかりした噛み応えのあるチャーシューにはももとバラが使われている。前者は燻製やハムのように香ばしく、後者は滋味深くてトロリと溶けるように柔らかい。いい塩梅に煮込まれた味玉の黄身は甘くて上品な味付け。メンマもコリコリとしており美味しい。珍しいところでは、コシがあってしっかりした食べ応えのワンタン、あおさ海苔など。

しかもそれぞれの素材がきっちりと成立しているのに加えて、スープと麺の品質が素晴らしい。だしには煮干しや鰹といった魚介系、鶏がらベースの動物系に各種野菜や椎茸といった様々な素材が使われているんだろう。それでも見た目ほど塩辛くなく、各素材が複雑に絡み合いながらきりっとしまる上品で独特の醤油味。席の後ろにオーションが置いてあったので、緩いウェーブかかった細め自家製麺にはそいつが使われているはず。表面がつるっとしていながら、しっかりしたコシと喉越しを楽しむことが出来る。色から言って全粒粉も使われているのかな?まるで蕎麦を楽しんでいるかのような錯覚に陥る。久々に品質の高いラーメンを堪能し、心の底から満足した。

住所:東京都品川区平塚2-18-8 金泉湯2F
えにしラーメン / 戸越銀座駅戸越駅荏原中延駅) 
夜総合点★★★☆☆ 3.5 
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2014年2月9日日曜日

Invisible : U2


Invisible : U2

U2の新曲「Invisible」がリリースされました。初公開となったのはスーパーボウルのテレビ中継中に放送されたCMで、その後はiTunesで24時間限定無料ダウンロードにより入手可能となりました(現在は有償)。1DLにつき1ドルずつ、スポンサーのバンク・オブ・アメリカから「The Global Fund」という基金に寄付されるそうで、総計3百万ドル以上にもなったとのこと。この「The Global Fund」とは三大感染症(AIDS、マラリヤ、結核)に悩まされるアフリカの人々を救う支援プログラムを手がける団体で、その中でも(RED)というエイズ対策プロジェクトの活動資金に充てられるということだ。

勘違いされがちなんだけど、寄付金がそのまま困っている人たちに届けられる訳ではないということ。基金といえども全くの無償ボランティアでは運営ができない。社会活動を行うには会社と同じく運営資金が必要となり、この基金が必要とする3億ドルを支援するために寄付されるということだ。基金への寄付というこうした仕組みは極めて一般的。去年、日本ユニセフが寄付金を中抜きしているなんて炎上騒ぎが起きたけど、寄付金を募るための知名度維持と運営活動にはそれなりの資金が必要となる。そういったことを理解していない人が多くて少々驚いた。

話は逸れたけど「Invisible」は Danger Mouse がプロデュースを担当しており、ニューウェーヴ風味の味付けがされたエレクトロなイントロから始まる。ポジティヴィティ溢れるバンドサウンドへとビルドアップされるんだが、大きなインパクトを残すほどの曲ではなかったな。今年には新しいアルバムをリリースされると目されるU2。この曲はどうやら1stシングルではないようです。

2014年2月6日木曜日

麺屋 ばばん



横浜のラーメン激戦区といえば、環状2号周辺の南部エリアを指す。だがそれも昔の話。今では北部エリアも屈指の激戦地帯となっており、中でも東神奈川~白楽周辺や我が街港北NT、日吉~綱島エリアも活況を呈している。とりわけ綱島エリアには目を見張るものがあり、老舗の名店「らーめん桃源」(過去の記事 )や多賀野出身のニューカマー「もりの中華そば」(過去の記事 )などは目が離せない。そこで今日は綱島の新しいG系「麺屋ばばん」に行ってきました。



お店のパワープッシュメニューである「まぜろう」を注文。二郎から激しくインスピレーションを受けた汁なしまぜそばであることが伺える。この他にも通常の二郎系もメニューにある。やがてドープでドラッギーなまぜろう様がご降臨した。クタ加減が絶妙な野菜にニンニクアブラが降りかかり、ここ最近はニンニカー(にんにく中毒者を指す造語)になっている僕にはたまらないエクステリアだ。



ブタの歯ごたえもなかなか良く、どんぶり全体を撹拌するために天地返し。ワシワシとした茹で加減と太さの麺に絡みつく汁のジャンキーな味わい。脳内麻薬がどしどし生成されていくのを感じ、いつの間にか綺麗さっぱりに平らげた。それどころか物足りなささえ覚える始末。おそらく最近は二郎中心になっているせいで、我がストマックが拡張の一途を辿っているせいだろう。いやそれだけではない、脳を直撃する中毒性の高い食べ物だからだ。食べ終えたのにまた食べたくなる。これは店が仕掛けた合法アシッドとも言えるだろう。すぐさま翌日に通常のラーメンを試すことにした。



そして翌日。連日訪問を促すとは、合法アシッドというよりは脱法フードと呼ぶにふさわしい。この時点でニンニカーからニンニキスト(重度のにんにく中毒者を指す造語)へとアップグレード完了。野菜マシのトッピングがないのでラーメン680円+野菜50円を注文した。然れば期待通りのタワー型ラーメンが登場した。ラーメン界のタワー・オブ・パワー、二郎系のタワー・トゥ・ザ・ピープルだ。

当然ながら野菜は「まぜろう」と同じクタ加減だが、改めて食べるとそのキャベツ比率の高さに驚く。ブタはやはり食べ応えのあるものの、やや固めで少量なのが残念なところだ。やはり特筆すべきは非乳化で透明度の高いスープだろう。「まぜろう」では感じられなかったキレがあり、ラーメンとは汁があってなんぼのものと再認識させてくれるのだ。

つるりんとした表面で絶妙なワシワシ度合いを持つ麺を食い終えたところで、G系ラーメンのスープが持つ攻撃性を受け止める。まさにこれこそ我が脳味噌とストマックが欲していたものだ。現実が拡張されたような感覚を覚え、全能の神になった気さえして帰宅した。

住所:神奈川県横浜市港北区綱島西1-1-16
麺屋 ばばんラーメン / 綱島駅 ) 
 夜総合点★★★☆☆ 3.7 
 昼総合点★★★☆☆ 3.7

2014年2月3日月曜日

Omakase : Christian Smith


Omakase : Christian Smith

北欧スウェーデンは何を隠そう、音楽市場規模が世界第三位だそう(一位は米国、二位は日本)。これは取り分けABBAから累々と続くスウェディッシュ・ポップの影響が大きいと思われるんだけど、クラブミュージック分野においてもテクノ大国なのは有名すぎる事実。硬質なキック、ファットなベース、トランシーなシンセ、ミニマルな鳴りこそスウェディッシュ・テクノの特徴ですが、その中でも重鎮DJ/クリエイターとなっているのが Christian Smith。2010年にキャリア初となるオリジナルアルバム(過去レビュー)をリリースしましたが、その不遜なジャケットが全俺を脱力させたのは記憶に新しい。

そんな彼が2013年に2ndをリリースしましたが、今度はタイトルで脱力させてくれた。いや、このタイトルこそキャリアに裏打ちされた自身と安定感を表わしているのだろう。聴けばなるほど、と頷いてしまうその機能美。ミニマルテクノとプログレッシヴハウスとトランスの垣根を軽く飛び越え、Christian Smith のみが鳴らし得るファンキーテクノの連続だ。疾走感がある極太なベースライン、心臓をアタックする四つ打ちを聴いて、やはりこの男こそ信頼できると確信した。