2014年8月18日月曜日

雅楽


横浜北部に住んでいる身として、港北NT~日吉・綱島エリアのラーメン店 充実度合にはそれなりに満足している。しかしながら田園都市線沿線(たまプラーザ~市ヶ尾エリア)はまだまだお寒い限りで、お奨めのラーメン屋を尋ねられても答えに窮してしまう。そんな中、ホームタウンのあざみ野に新進気鋭のニューホープが登場したと聞き、そそくさと足を運んだ。ロケーションはあざみ野駅からたまプラーザ方面に向かって徒歩5分強のところ。この辺りの風情にマッチしている洒落乙な外観だ。


事前調査によるとこのお店は味噌ラーメンが主体。しかも店主は、都内の京橋に本店を構える「ど・みそ」の町田店出身だとか。味噌ラーメンだと思って侮るなかれ。ここ最近の味噌ラーメンは味噌味を仄かに香らせる工夫を施し、味噌味がダシの旨味を封殺することがない。店主はブログで開店前から近況を報告していたというから、ソフィスケートされた店内と相まって店主の並々ならぬ気合が伝わってくる。生揚げ醤油ラーメンも気になるところだが、ここはやはり特みそらーめんの一本勝負でいく。


複数の味噌を調合し、ダシにも豚や鶏といった動物系、かつお節や昆布や煮干といった魚介系に、しいたけや野菜など様々な素材を駆使しているらしい。しかも製麺は三河屋製麺 にアウトソースしているようだ。都内の有名店「めん徳二代目つじ田」(過去の記事 )やかつて「つけめん TETSU」(過去の記事 )、この間訪問した銀座の名店「篝」(過去の記事 )とコネクションを持つ三河屋製麺がここにも暗躍していたとは…。胸のボルテージは高まり続ける。


やがて「特みそらーめん」が着丼。中央に添えられているコーンが味噌ラーメンとしてのアイデンティティを表現している。その下にはもやしが控えているが、こいつがさっと茹でられているのでシャキシャキ感が申し分ない。チャーシューはスチームコンベクションオーブンにより低温調理されているそうで、がしっとした食感ながら柔らかみも感じられて、完成度は極めて高い。味玉の甘みもバッチリで、妥協を許さない姿勢が感じられる。スープ表面には背脂が浮かんでおり、どろりと濃厚そうだ。


わしっとした太め麺は固茹でされており、もちもちしているので非常に食べ応えあり。こいつにとろんとした濃厚味噌スープが絡みつき、複数のダシと味噌と背脂の波状攻撃を仕掛けてくる。スープに溶け込むピリリとしたスパイスが隠し味となって、仄かな味噌の香りとスウィングしていく。時折感じられるもやしのシャキ感もアクセントとなっており、箸とレンゲが休む間もなく動いていく。やがて具材と麺を完食したところで、スープに浮かぶ背脂を回収して旨味を堪能。スープをどんどん減らして、底に沈んでいるコーンもすべて回収。気が付けば丼の底を拝んでいた。間違いない。あざみ野界隈でお奨めのラーメン屋は?と聞かれたら即座に回答できるようになった。

雅楽ラーメン / あざみ野駅たまプラーザ駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7
昼総合点★★★☆☆ 3.7

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