2014年10月30日木曜日

Plectrumelectrum : Prince & 3rdeyegirl



稀代のファンカーというだけでなく、過小評価されすぎな当代随一のギタリストである我等が殿下ことプリンス。そんなプリンスがギタリストとしての手腕を遺憾なく発揮しているのが「Art Official Age」(過去レビュー )と同時リリースされた本作。当ブログでもこれまで数回取り上げてきましたが、連名となっているのが殿下プロデュースの3ピースのガールズバンド 3rdeyegirl。プロデューサーとしての一流の手腕も発揮しまくりです。「Art Official Age」がファンクな側面を持っているのに対し、本作はロッキンな側面を披露。相変わらず素晴らしいのが、(これも何度も言ってるが)股間で弾いているとしか思えないエロティックでぐりんぐりんなギター。

ジミ・ヘンドリックスがギターを燃やし、ピート・タウンゼントがギターを叩き壊すのに対し、プリンスは相変わらずギターを男根に見たてて、黒々と脈打っているプレイを屹立させています。しかもバンドアンサンブルも極めて素晴らしく、重心を低く保って超絶グルーヴを如何なく発揮。前情報がなかったらガールズバンドとは思えないほどの重たいプレイを披露しています。さらに注目すべき点として、「Art Official Age」と本作の両方に「Funknroll」が収録されており、前者にはどファンクバージョンが、後者にはより自由度の高いインプロヴィゼーション的なバージョンが収録されていること。「Art Official Age」でファンク、「Plectrumelectrum」でロックンロールという「Funknroll」こそ今の殿下のモードなのね。

2014年10月26日日曜日

竹の助


大井町の「麺壱 吉兆」(過去の記事 )を訪問して以来、僕の中でビッグウェーブになっているのが白河ラーメン。言うまでもなく、喜多方ラーメンと双璧を成す福島県のご当地ラーメンで、佐野ラーメンと同様に青竹打ちされたぴろんぴろんな麺が大きな特徴です。うちの近所にも「白河中華そば」(過去の記事 )という名店があるのですが、横浜と川崎と町田の端っこに位置する鶴川というところにも白河ラーメンを食わせてくれるお店があります。それが「竹の助」。


車でないと行けないような不便な場所にあるんですが、週末の昼間ともなると地元の人たちでとても繁盛しています。お店を切り盛りするのは前述の「白河中華そば」で修業を積んだという若い店主と、おそらく奥さんであろう女性。今回は味玉中華そば(750円)を注文しました。製麺してから数日間寝かせているからなんでしょう、揉みほぐされてさっと茹で上げられ、ものの数分で着丼しました。


やはり白河そばはオーソドックスでクラシカルな見た目が美しい。具材に使われているのは絶妙な半熟加減の味玉、豚ロースが使われたスモーキーでしっかりした歯ごたえのチャーシュー、新鮮な小松菜、こりこりとした食感のメンマ、ナルトに海苔といったところ。透き通ったスープは純和鶏のがらをメインに使っているそうで、純度の高いすっきり加減と醤油のコクを楽しむことが出来る。口に含めば奥行きと優しさがあって、白河そばの真骨頂と言える味わいを楽しむことが出来ます。


さて、青竹で打たれた不揃いな中太 多加水 縮れ麺をリフトアップ。そう!このぴろんぴろんで不均衡な食感の麺を食べに来たんだよ!もっちりと柔らかいのにコシがあって、噛みしめる度に麺の表情が変わっていって、弾力性に富んだ「ぷりぷり」「ぐにぐに」した食感はまさしく王道の白河そばならでは。ゆっくりと味わう余裕もないぐらい「旨い旨い」とスピードアップして食べてしまい、気が付いたら丼の底を拝んで汁完。素晴らしい一杯でした。

竹の助ラーメン / 柿生駅鶴川駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7
昼総合点★★★☆☆ 3.7

2014年10月22日水曜日

Art Official Age : Prince

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ジェームス・ブラウンをして「奴はファンクを知っている」と言わしめる稀代のファンカーである我等が殿下ことプリンス。「20Ten」(過去レビュー)以来、4年ぶりとなる新作をようやくリリースしました。元々リリースのインターバルが非常に短いプリンスとしては、4年間のブランクは驚異的な長さ。もちろんその間に何もしていなかった訳ではなく、精力的にツアーをこなし、デジタル配信でトラックを乱発していたのは周知の事実。しかも3ピースのガールズバンド 3rdeyegirl のデビューアルバムである「PLECTRUMELECTRUM」と同時リリースという快挙。その上、20年にも渡って確執関係にあった因縁のワーナーからリリースという超弩級の衝撃。ジャケットは相変わらずのセンスを感じさせる凄まじさ(笑)。

既発曲である「Breakdown」、「Breakfast Can Wait」 、「Funknroll」 が散りばめられていることから散漫な印象になりはしないか?という懸念は杞憂に終わりました。突如としてEDMで始まったのは驚いたんだけど、それ以降の怒涛の流れは紛うことなきミネアポリスの香り。初期に見られたクールファンク有り、粘着質全開のど-ファンク有り、メロウでスイートな王道バラード有り、と多様な側面を魅せながらアルバムとしての統一感がみっちりと貫かれています。しかもかつての密室感覚と引き換えに、全てから解き放たれたような感覚に溢れている。若かりし頃の気負いは全くなく、開き直りとも言える姿勢が真の夜明けをもたらしています。とうとう無我の境地に達したのか!

2014年10月18日土曜日

鬼そば 藤谷


渋谷駅から直線距離にしてわずか368mという好立地にある「鬼そば 藤谷」に行ってきました。センター街にあるビルの5Fにお店があるので少々分かりづらいんですが、店内に入ると吹き抜けから柔らかい光が差し込んでいます。佐野実のものまねをネタにしている芸人のHEY!たくちゃんが店主を務めており、僕が行った時は厨房に立たれていました。そもそもHEY!たくちゃんと、ラーメンの鬼である故 佐野実 氏との間には美しい師弟関係のようなものがあったようです。詳しくはこちら のページをご覧頂きたいのですが、佐野氏から大いなるインスピレーションを受けているのは確かでしょう。


メインとなるメニュー「鬼塩ラーメン」を注文します。他にもつけそばバージョンの「鬼塩つけそば」や「濃厚鬼塩つけそば」、辛味の「赤鬼ラーメン」や「赤鬼つけそば」など各種用意されていましたが、ここはやはり基本に忠実なメニューを選択。店内の明るい陽射しが優しくラーメンを彩ります。


麺はやや細めのストレートで適度な茹で加減と歯応え。ほのかに小麦の甘みと香りが感じられて、塩スープの味に良く馴染んでいる。肝心のスープだしには鶏がらを中心として、帆立貝や海老といった魚介系も使われているらしい。塩スープといっても単純にあっさりしたものではなく、これらのだしが十分に奥行とコクを与えている。


メインの具材には山水地鶏を使ったチャーシューと穂先メンマ。刻みネギや柚子や焦がしネギらしきものも散りばめられている。鶏肉にはハーブが使われているせいか香ばしく、とっても柔らかいので丁寧な仕事っぷりを感じる。穂先メンマのふにゃんとしてコリッとした食べ応えも上品です。やはり「支那そばや」(過去の記事 )や神奈川淡麗系のDNAを大いに育んでいるのが見て取れるが、濃い味やジャンクな味に慣れ切った都内ユーザへの説得材料が必要なのも確か。芸人が片手間で開いたものではない、相当の本気度が伺えるお店の活躍に期待しています。

鬼そば 藤谷ラーメン / 渋谷駅神泉駅
夜総合点★★★☆☆ 3.6
昼総合点★★★☆☆ 3.6

2014年10月14日火曜日

Out : System 7

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サイケデリック・トランスの夫婦善哉にして、テクノ界におけるおしどりユニットとして知られる System 7。そんな彼らがこれまでアナログ及びデジタル配信のみでリリースされていたリミックス集が6月にリリースされましたが、こいつが2枚組というボリュームということもあって中々聴き応えがあります。

James Holden、Dubfire、Carl Craig、Laurent Garnier、Richie Hawtin、A Guy Called Gerald、The Orb の Alex Paterson といった錚々たる重鎮アーティスト達が様々な形で関与・リミックスし、更にはアルバム未収録曲やRovoの楽曲を彼らがリミックスしたトラックなども含まれているので、多面的に彼らの活動を把握できる内容となっています。

個人的なフェイバリットは、Laurent Garnier の共作を Carl Craig がリミックスしたデトロイト・テクノの極北とも言える「Sirenes (System 7.1 Remix)」、彼ら自身がライヴ演奏するというオリジナルを凌駕した長尺最凶アシッドワークス「AlphaWave (Plastikman Acid House Remix)」、A. Mochi が手掛けるベルグハインスタイルの「PositiveNoise (A. Mochi Remix)」、どこまでも飛翔し続けるポジティヴィティとエモーションに満たされた「Eclipse (System 7 Club Remix)」、幽玄に無限の上昇をし続ける「Sunburst (Atahualpa Mix)」といったところ。ダンスミュージックの歴史を俯瞰する上で重宝する作品となっています。

Tracklist

1-1 Planet 7 (James Holden Remix)
1-2 Space Bird (Dubfire Deep Space Remix)
1-3 Passion (Original Mix)
1-4 Sirenes (System 7.1 Remix)
1-5 AlphaWave (Plastikman Acid House Remix)
1-6 PositiveNoise (Carl Craig Remix)
1-7 PositiveNoise (A. Mochi Remix)

2-1 Interstate (Doc Scott Remix)
2-2 Space Bird (Liquid Soul Remix)
2-3 Planet 7 (Son Kite Remix)
2-4 High Plains Drifter (Voyager Remix)
2-5 AlphaWave (Bananadance Remix)
2-6 AlphaWave (System 7 2000 Remix)
2-7 Eclipse (System 7 Club Remix)
2-8 Chihiro 61298 (Evan Marc Remix)
2-9 Sunburst (Atahualpa Mix)

2014年10月10日金曜日

中華そば すずらん


渋谷のつめけん代表格である「すずらん」が恵比寿に引っ越しするというので、移転前に取りあえず行っとこう、ということで渋谷警察署の路地裏へ久々に足を運びました。よって本投稿は少し前(2014年8月末)の情報になります。ここを訪れたのはかれこれ7年ぶりぐらい。かつてこの界隈へ毎日のように仕事で訪れていた時以来なんですが、その混雑っぷりは相変わらず。僕は開店少し前に到着したので並ばずに済みましたが。


メニューは大きく分けて「つけそば」と「中華そば」の2種類ですが、それぞれに醤油味と味噌味が用意されている。しかも麺の種類も普通以外に「平打」、「紐皮」、「乱切」と用意されており、使われている具材によってメニューも細分化。正直言ってどれを頼めばいいのか分からなくなるが、お店の特徴を十分堪能できるであろう「角煮麺」のつけそばを味噌味で、麺は平打、量は並盛で玉子をつけます。ちなみに大盛りは無料。角煮麺が1,350円、平打・紐皮・乱切は100円増し、玉子100円なので合計1,550円。かなりリッチな組み合わせです。


お店のおじさんが無骨で無愛想なのは相変わらず。やがて、麺というジャンルを軽く超越した平打ち麺が着丼。ワンタンの皮を長くして、厚くして、弾力性豊かにさせた麺と言えば分かり易いでしょう。とぅるんとぅるんな表面と、麺が持っているちゅるっとした喉越しはこの店ならではのもの。中央に据えられた豚の角煮は味付け濃く煮込まれており、肉の繊維質を奥深く堪能できる柔らかさ。ボリューム的にもかなりなものなので、価格相応のメニューであることに取りあえずは納得がいく。


味噌ベースのちょい辛めつけ汁にはさっと軽く炒められた野菜が載せられており、底部にはチャーシューが沈められている。今のつけ麺界における主流となっているどろりとしたスープではなく、さらりとクリアな舌触りなんだけど塩加減は高め。これを麺に絡めることでちょうどいい味加減になっていく。


つけ汁にお店のアイデンティティ的存在の平打ち麺をたぷたぷ浸けて、十分に絡みきったところでずりゅっと頂く。味噌味といっても味噌風味を前面に押し出して主張しているわけではなく、仄かな味噌の香りが後から追いついてくる。ただ惜しむらくはスープに深遠なコクというか旨味が感じられず、塩分も高いので食後に喉が渇く。麺を食べきってスープ割にするが、それでもやはり塩気が残る。モチモチしてツルッツルな麺はここでしか味わえないものですが、価格設定や接客態度を考えると賛否両論あるお店でしょう。渋谷はしょっちゅう行くにも関わらず、7年も足が遠のいていた理由を何だか思い出しました。

中華そば すずらんラーメン / 渋谷駅神泉駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0
昼総合点★★★☆☆ 3.0

2014年10月6日月曜日

湯WIRE14 -秋-

新横浜で行われる国内最大級のテクノイベント「WIRE 」が今年は開催されず(代わりに「WIRED CLASH 」が開催)、このまま夏の終わりを締めくくらないまま秋になってしまうのか…としょぼくれていたところに朗報が舞い込んできた。なんと、新横浜と同じ港北区の綱島でWIREが行われるとのこと。週末10/4(土)の昼11:00から16:20まで開催されるとの情報を得て、WIREはオールナイトイベントのはずだが…と首をかしげながら綱島の会場まで行ってきた。


会場についたらそこは綱島温泉公式ホームページ には「6時間座れないイベントに疲れてきた、そんなあなたに湯WIRE。」と書かれている。そう、WIREではなく湯WIRE。つまり温泉の宴会場を借りきったDIY感覚あふれるイベントこそが湯WIREなのである。飲食物は持ち込み自由で、ふるまい酒やおつまみも供されるという心憎い配慮。電子音楽に身を委ねて踊るもよし(ただし激しいダンスは建物の構造的に厳禁)、座敷でくつろぎながら酒をちびちび飲むもよし、温泉にゆっくり浸かるもよし。真の解放感を得ることが出来るイベントだ。


13:00過ぎに宴会場に入るとshitarabaというDJがビートミュージックを鳴らしていた。ちなみに当日のタイムテーブルは以下の通り。

11:00~11:30:Xasso(前説&Live)
11:30~12:10:oli(DJ)
12:10~12:40:ACID ALLIANCE(numaitu&Yebisu303)(Live)
12:40~12:50:DESCO GRAPHICS(orgone&和田アキホ)(映像上映)
12:50~13:30:shitaraba(DJ)
13:30~14:00:gokki(プリキュア)
14:00~14:40:ういにゃん(DJ)
14:40~15:10:Fill(DJ)
15:10~15:50:うしわか(DJ)
15:50~16:20:Yasuo Sato(Live)


普段は温泉客の宴会場として使われるフロア。普段は舞台でカラオケ大会が繰り広げられるのだろうが、この日は大量のPA機材が持ち込まれている。


ステージ前でマグロの解体ショーらしきものをやっていて、よく見てみたら何と生ハムの原木をスライスし、お客さんに振舞っているではないか!この生ハムが本当に美味しくて、ちびちびと飲む酒に実に合う。


乱雑になっているフリードリンクバーには様々な日本酒や焼酎がたっぷりと用意されている。僕は吉兆宝山をロックでちびちび飲みながら、前述の生ハムやらチーカマやら柿の種をツマミにした。


shitaraba氏は何と若干17歳という新進気鋭の高校生アーティストだが、時折即興の歌やラップを差し挟むクレイジーパフォーマンスを披露。安達祐実の曲やノリP音頭をスピンする、熱い心意気を見せてくれた。


続くgokki氏は「Let's go!スマイルプリキュア!」や「友情リボン∞」といったプリキュアネタをフロアへ大量にドロップ。周りを見渡すと、クラバーというよりはガチでホモォな人たちが多いことに気づく。テクノイベントというよりは同人誌イベントのカラーが散りばめられた、ジャンルボーダーレスなイベントのようだ。もちろん少数だが女子もいる。


宴会場の後ろでまったり酒を飲みながら、フロアの盛り上がりをぼんやりと眺める。この頃ういにゃん氏がスピン(セットリストはこちら を御覧ください)。続くDJのFill氏、うしわか氏あたりではかなりディスコ寄りのトラックがスピンされていたが、ほろほろに酔いが回ってきたので記憶はまばら。ラ・ムーやDavid Bowieがかかっていたようだ(うしわか氏のセットリストはこちら )。お座敷にだらだら寝っ転がっている人も。パーティというよりは宴会か修学旅行のようだ。


オーディエンスの一人。WIREでアニソンでガチな風情がこのイベントを物語っている。


チルアウトルーム(単なる1Fロビー)に行くと、地元のお年寄りが和やかに談話中。クレイジーでカオティックな磁場が放出されている2階宴会場とは実に対照的だ。日常と非日常がせめぎ合ってるのを感じる。


赤ちゃん連れのお客さんもいた。全ての老若男女がターゲットとなっているイベントだ。


イベント終了後は温泉で疲れを癒やす。真っ黒なお湯に浸かりながら電気風呂にトライすると、身体中にビリビリと電気が流れ込み痛い思いをする。イベント自体は実にフリーダムでピースフルな雰囲気が漂い、お座敷ゆえに非常にだらしなくもなれる。でも観客マナーはとても良く、会場のお片づけもちゃんとする。全体的におっさんが多いのは、イベントが「6時間座れないイベントに疲れてきた、そんなあなたに湯WIRE。」を標榜しているからなんだろう。とにもかくにも稀有なイベントであることは間違いない。

2014年10月4日土曜日

麺屋7.5Hz 新橋店


或る日のこと、西新橋「バリ男」(過去レビュー )の前を通りかかると、若い男性二人が「バリ男の隣に店を構えるなんてチャレンジャーだよな~」と話していた。見ると「7.5Hz」という看板を掲げた店がある。7.5Hzとは瞑想時や気の施術時に発生する脳波の周波数ということで、どうやら最高のヒーリング効果が期待できそうな店名だ。ここは東大阪を中心に店舗展開しているお店で、「高井田系ラーメン」というジャンルを提供しているとのこと。関東初進出のお店らしいので、お手並み拝見のために入店した。


「高井田系ラーメン」ではラーメンのことを中華そばと呼ぶらしい。確かに東大阪出身の友人が「ラーメン屋」のことを「中華そば屋」と言ってたことを思い出す。取りあえず店の基本形メニューである「中華そば」を中盛(1.5玉)で注文すると、実に鮮やかな九条ネギがどでかく切られてたっぷり盛られた醤油ラーメンが着丼した。関東のネギは何故あんなに白いんだ?と西日本出身の友人が言ってたことを思い出す。そう、西日本のネギは殆ど青いということだ。


薄めに切られたチャーシューには豚ばら肉が使われており、柔らかくてしっかりした食べ応え。深い褐色スープは鶏がらと昆布ベースの濃口醤油味。見た目ほどの高濃度塩分ではないんだが、それでもやや塩分のエッヂが立っている。コクという観点で言えば、さっぱりしてクリアな味わいだ。麺は極太ストレートで固めに茹で上げられており、ワシワシっとした食感を楽しむことが出来る。不思議なことに九条ネギの苦味と甘みが、スープ塩分とうまい具合にハーモナイズしている。ボリューム的に丁度いいさじ加減だったので、汁完して丼の底を拝む。食べ終えてから、脳波が7.5Hzのゆらぎ周波数になっていることに気付いた…というのは嘘だが、たっぷり九条ネギ~クリア濃口醤油スープ~極太ストレート麺という組み合わせは東大阪の地元感満載、関東人にとってアウェー感たっぷりなものであった。

ホームページ:http://75hz.jp/index.html
麺屋7.5Hz 新橋店ラーメン / 虎ノ門駅内幸町駅霞ケ関駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5
昼総合点★★★☆☆ 3.5