2014年10月22日水曜日

Art Official Age : Prince

http://amzn.to/1v2DmHv


ジェームス・ブラウンをして「奴はファンクを知っている」と言わしめる稀代のファンカーである我等が殿下ことプリンス。「20Ten」(過去レビュー)以来、4年ぶりとなる新作をようやくリリースしました。元々リリースのインターバルが非常に短いプリンスとしては、4年間のブランクは驚異的な長さ。もちろんその間に何もしていなかった訳ではなく、精力的にツアーをこなし、デジタル配信でトラックを乱発していたのは周知の事実。しかも3ピースのガールズバンド 3rdeyegirl のデビューアルバムである「PLECTRUMELECTRUM」と同時リリースという快挙。その上、20年にも渡って確執関係にあった因縁のワーナーからリリースという超弩級の衝撃。ジャケットは相変わらずのセンスを感じさせる凄まじさ(笑)。

既発曲である「Breakdown」、「Breakfast Can Wait」 、「Funknroll」 が散りばめられていることから散漫な印象になりはしないか?という懸念は杞憂に終わりました。突如としてEDMで始まったのは驚いたんだけど、それ以降の怒涛の流れは紛うことなきミネアポリスの香り。初期に見られたクールファンク有り、粘着質全開のど-ファンク有り、メロウでスイートな王道バラード有り、と多様な側面を魅せながらアルバムとしての統一感がみっちりと貫かれています。しかもかつての密室感覚と引き換えに、全てから解き放たれたような感覚に溢れている。若かりし頃の気負いは全くなく、開き直りとも言える姿勢が真の夜明けをもたらしています。とうとう無我の境地に達したのか!

0 件のコメント:

コメントを投稿