2014年11月11日火曜日

RA-MEN ICHI


閑静な住宅地である武蔵小山は、何を隠そう小ぶりなラーメン激戦区。これまでに「ボニート・ボニート」(過去の記事 )や「九州ラーメン 銀嶺」(過去の記事 )を訪問したことがありますが、何を隠そう二郎インスパイア系「RA-MENICHI」を目指す度に「ちーん」とやられてしまったから。どうやら店主が体調を崩していたようなのですが、今年の夏ごろから弟子らしき男性二人で営業再開したようです。看板には二郎を越えた数字の「1」と、ヤサイマシマシのシルエットが黄色く描かれています。前の看板は白地に黒で書かれていたのですが、マイナーバージョンアップしたことにより本家へのオマージュ度合が増したようです。ちなみにこのお店の常連をイチリアンと言うとか言わないとか。


「小ラーメン」(700円)の食券を手渡して、調理している様子をカウンター越しに眺めていると、麺を2度茹でしていることに気付く。初めは温度高めのぐつぐつ沸騰したお湯、2回目は低めのお湯。この茹で方が何を意味するのか、麺を実食して気付くことになる(詳細は後程)。やがて無料トッピングを尋ねられるので、脊髄が勝手に反射して「ヤサイアブラ」の言葉が口から出てきます。やがて着丼した山を上方から眺めるの図。キャベツ比率がやや高めのヤサイに、アブラがばっちりまぶされているが分かるでしょう。コラーゲンたっぷりで健康にも良さそうだ。スープの油膜もやや厚め。


山を横から眺めるの図。もはや食べ物という次元を超えた球体、いや真球と言ってもいい。写真には陽炎のように立ち上っている湯気が見えるが、あっつあつに茹でられたヤサイはシャキシャキ感が若干残っているものの、全体的にはクタ気味な茹で加減。それにしてもこの盛り方は、今まで食った二郎系の中でも芸術の域に達しているほど美しい。この美しい山にブタが潜んでいるんだが、やや小ぶりの塊が2、3入っているだけでした。柔らかさはそれほど感じられず、やや硬めに煮込まれたブタはそれほど特筆すべきものではありませんでした。


ヤサイのかさを減らしたところで天地返しすれば、エッジのある四角い断面の極太剛毛麺が登場しました。表面は滑らかで柔らかく、噛みしめれば芯のもっちり部分も感じられるアルデンテ。前述した2度茹でにより、2段階の食感がうまいこと演出されています。麺の表面にはライト寄りのジャンクな味わいのスープが馴染んでおり、時間経過とともにくたくたになったヤサイと玉石混淆の小宇宙を形成しています。とは言えどもスープは本流ほどのヤバさは感じられず、豚骨から滲み出てくるコクも、カネシ醤油系のカエシが放射する甘みも塩分も控えめ。基本に忠実ながら無難にまとめたという印象です。麺の茹で方は上等、ヤサイの盛り方は芸術的、全体ボリュームは凶暴、総体的には優しい二郎系、といったところです。

RA-MEN ICHIラーメン / 武蔵小山駅西小山駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7
昼総合点★★★☆☆ 3.7

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