2015年2月9日月曜日

Monuments to An Elegy : The Smashing Pumpkins





The Smashing Pumpkins が昨年暮れに2年ぶりの新作をリリースしました。本作は今後リリース予定の「Day for Night」というアルバムとの連作になるそうです。そもそも2010年に始まった「Teargarden by Kaleidyscope」プロジェクトはどうなった?あれって定期的にEPをリリースして、最終的にはボックスセットとして仕上げる話だったのに道半ばでは?と思って調べたら驚愕の事実が発覚。前作「Oceania」(過去レビュー)がこのプロジェクトに組み込まれており、今回の「Monuments to an Elegy」と「Day for Night」で完結するとのこと…。何だか話が変わってきてるんだけど、これはもうバンド自体が迷走しているのを指し示しているのでは?迷走しているのは今に始まったことじゃないんだけど。


メンバーも相当変遷を遂げています。鳴り物入りで加入した、「Siamese Dream」(過去レビュー)のジャケットを飾った女性ベーシスト Nicole Fiorentino はもういない。ドラムの Mike Byrne もいない。メンバーは Billy Corgan とギターの Jeff Schroeder だけ。本作に参加したドラマーは元モトリー・クルーの Tommy Lee。スマパン = Billy Corgan という図式は知っていたけど、ここまでコロコロと変わるとはなぁ。しかもザ・80年代的大味バンドのメンバーをサポートに迎えるとは実に複雑な気持ち。

そんな状況下で全く期待していなかったんだけど(前作でも同じようなこと書いてた)、内容的には悪くない。いや、これまでのメランコリー度が炸裂していてなかなかいい。なにぶん収録時間が30分強にまとめらており聴きやすい。しかもポップネス全面開花で、誰が聴いても親しみやすい。これまで導入したこともないような打ち込みやシンセも鳴らしており、老獪で重たいドラミングも十分にマッチしている。ああ、やっぱりスマパンってビリーが持っているメランコリーが全てなんだな、どんなにメンバーが変わろうとも。「次のアルバムで本当に最後」とか言ってるらしいけど、そんな区切りはもう止めて、ソロプロジェクトとしていつまでも続けたらどうなんだろうか。

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