2015年6月24日水曜日

インターステラー (Interstellar)



遅ればせながら2014年11月に公開された「インターステラー」を観ました。あらすじを簡単に言えば「人類存亡の危機を救うため、星間移動して新たな居住惑星を探す宇宙飛行士たちの冒険譚」と言えばいいのか。もっと安っぽい常套句では「時空を超えた父娘の絆の物語」なんて言い方もある。

僕の心を鷲掴みにしたのは「相対性理論」、「ワームホール」、「ブラックホール」、「特異点」といった宇宙物理学でおなじみのエッセンスを散りばめたハードコアSFな体もさることながら、SF映画の金字塔である「2001年宇宙の旅」(過去の記事)へハンパなく捧げまくったオマージュっぷり。

大気圏脱出した宇宙船が近づく母船が円形だよ、おい!しかも重力場を作るためにぐるぐる回ってる!母船の窓から見える地球もぐるぐる回っており、テレビ電話で地球側と対話している!

この時点でテンション上がりっぱなし。

人工知能ロボットTARSはHAL9000の再来としか思えないほどの自律っぷり!姿見はモノリスにそっくりだぞ!2001年では木星近くでスターゲイトに突入するが、こちらは土星近くのワームホールから星間移動だ!ブラックホールに落ちていくクーパーは、スターゲイトを通過するボーマン船長か!ブラックホールの特異点である5次元空間は、ディスカバリー号内部のHAL9000中枢部のようだ!マーフが看取られるクーパー・ステーションの白い部屋は、ボーマン船長がスターチャイルドへと進化を遂げていく部屋かよ!

しかも「フィールド・オブ・ドリームス」へもオマージュを捧げているのも心憎い。こちらは父子の葛藤を描いており、トウモロコシ畑に野球場を作ることで若かりし頃の父親と主人公が時空を超えて遭遇する。トウモロコシ畑、野球場、時空を超えた父娘の葛藤と絆…すごいな!引用っぷり!

物語冒頭から練りに練られた伏線が張り巡らされ、終盤に近付くにつれて全てが整合性を以て回収されていくさまは本当に素晴らしい。Blu-Ray買えばおかわり何杯でもイケそうな映画だ。

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