2015年11月15日日曜日

The Beatles 1


The Beatles 1

僕が意識的に音楽を聴き始めたのは1980年12月頃、小学6年の時だ。ちょうどその頃、ジョン・レノンが暗殺され、大人たちは大騒ぎしていた。子供だった僕は、ことの重大さを大して理解していなかった。

あれから35年経ったが、リアルタイム世代の声に耳を傾けると共通意見があった。「二人の大天才と二人の天才」という声だ。ジョン・レノンの死後、ジョン派となった僕はその声にほぼ同意していた。先日リリースされたこのベスト盤を聴くまで。

この作品は2000年にリマスタリングされたベスト盤を更に磨き上げ、美しくリストアされた5.1ch映像集を特典に付けたものだ。これまでリマスター盤をろくに聴いたことがなかったんだけど、ここでよく分かったことがある。「ビートルズの4人は二人の大天才と一人の天才、一人の超天才だった」ということだ。いうまでもく、超天才とはリンゴ・スターのことだ。ジョンでもポールでもない、申し訳ないがジョージでは全くない。何度でもいうがリンゴ・スターだ。

音にかかっていた靄が全て取り除かれ、リアルな音から聴こえてきたのは途方もないドラムの音だった。ドラムが技巧的とかそういうレベルじゃなく、このタイム感は誰にも真似ができない。デビュー当初からドラムテクニックが完成しており、「涙の乗車券」や「デイ・トリッパー」ではドラムを聴くことの快楽やスリルを教えてくれる。高橋幸宏がすさまじく影響されているのを改めて実感。二人の大天才の影で過小評価されてきた、超天才のドラムにぜひ耳を傾けてほしいと思う。


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