2015年12月5日土曜日

ラーメン二郎 大宮店

子供の頃「ごはん粒つけてどこ行くの? 大宮公園 ブタ公園」という囃子唄があった。もちろん地域によって歌詞の差はあるだろうが、大人になった今は間違いなくこう歌う。「JR乗ってどこ行くの? 大宮二郎 豚野郎」と。その声なき唄に導かれて大宮二郎を訪問した。


大宮駅東口を出てから、南方面に向かう路地を歩く。夜の店がずらり立ち並んだ、デンジャラスな香りがぷんぷん漂う通りだ。実際にどこかの店長らしき人が、怖いお兄さんに最敬礼していたり。風俗店へ出勤途中と思われる、マスク姿の若い女性が闊歩していたり。そんな通りを抜けたら一段とデンジャラスな香りがしてきた。そう、それはニンニクと豚骨の香りだ。行列に接続する前に食券を購入。しばし待って着席すれば、隣にはまさしく「豚野郎」と言いたくなるような巨漢が汗水垂らして食っていた。「ああ…」とか「暑い」とかブツブツ言って苦悶の表情を浮かべながら。脳内では「JR乗ってどこ行くの? 大宮二郎 豚野郎」という歌がリピートされていた。


ニンニクヤサイアブラを唱えたところ、まさしく「豚野郎」と言いたくなる巨大肉塊がぶち込まれた一杯が着丼。そもそも一杯に対する丼が小さすぎるので、目の錯覚により巨大に見えてしまうことを言い添えておきたい。分厚く切られたブタは脂身ジューシー、本体は肉々しくも柔らかい。ヤサイはキャベツ比率が高くてシャキ感があるものだ。



取りあえずヤサイとブタをやっつけたところで天地返しすると、デロっとオーション感覚抜群の平打ち麺がご降臨。それほどしょっぱくない甘めFZスープは透き通った上澄みオイル層に覆われており、ニンニクと豚骨が溶けたトロミ感覚も楽しむことができる。この時点で汗がデロデロ出始めて「暑い」と独りブツブツ呟いた。麺を食べ進むにつれ、クヌとしてムニとする小麦の食感に「ああ…」と溜息を漏らす。…あれ?隣の巨漢と同じ独りごと言ってるぞオレ!見知らぬ人を小馬鹿にしていた俺こそ豚野郎なのであった。

住所:埼玉県さいたま市大宮区下町1-25

ラーメン二郎 大宮店ラーメン / 大宮駅
夜総合点★★★☆☆ 3.8
昼総合点★★★☆☆ 3.8

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