2016年6月8日水曜日

Barbara Barbara, we face a shining future : Underworld



前作「Barking」からなんと6年ぶりとなる Underworld の新作。その間に Karl Hyde がソロアルバムを出したり、Brian Eno とコラボレーション作品を出したりと活動していたのでご無沙汰感はそれ程もなく。でもこうして聴くと二人のケミストリーが久々に感じられて嬉しくもある。

この作品のプロモーションで来日し、ミュージックステーションを始めとする各メディアに露出していたけど、やはり「Born Slippy .NUXX」の呪縛からは逃れらないんだなあ、と悲しくなってしまったり。そりゃあライヴで一番盛り上がる曲だし、彼らのキャリアを語る上で外すことの出来ない名曲だ。脱退した Darren Emerson もこの名曲に対して同じ忸怩たる思いを抱えているだろう。でもそれはそれ、新しい作品は別次元、という彼らの吹っ切れ加減がここからは感じられる。

ライヴ映えするような仰々しい曲は収められていないものの、大名作「Dubnobasswithmyheadman」に通じる繊細さ、簡素さがそこかしこに息づいており、極めてエモーショナルな作品に昇華されているじゃないですか。極限まで無駄を排除し、電子音楽としての機能美に満ち溢れたアルバム。ここまで己の道を極めると、潔いポジティヴィティすら感じてくる。こういう作品を傑作と言うんだろう。

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