2016年8月20日土曜日

HYMNS : Bloc Party



前作「Four」から4年経過してリリースされた Bloc Party の新作を聴いたんですが、一聴して「これって Bloc Party なの?」って驚いた。全く違うバンドに思えたからだ。ボーカルすら違うように聴こえた。ドラムとベースを担当していたメンバー2人が脱退し、新メンバー2人を迎え入れたのは聞いていた。つまりバンドの半分が入れ替わったしまったので、かつてのケミストリーが明らかに失われているのです。

これまでの彼らと違って内省的で、前作で見られた攻撃的要素が控えめになっている。性急でつんのめるようなドラムワークは失われ、ざらりとエッジの効いたギターもない。その代わりにエレクトロな要素が復活しているが、フロントマン Kele Okereke のボーカルもどこか控えめでエモーショナルな感覚が損なわれている。そもそもリードトラックからして相当変態的なエレクトロミュージックで、迷走っぷりが否めない。

昔からのファンは失望しているだろうし(僕もそうだ)、どこかで今後の彼らに期待すらもしている。繰り返し聴いて、彼らのコア要素であるメランコリアでどこか救いを求めている自分がいる。ポストパンク・リバイバルの旗手であった彼らはここにはいない。屋台骨のドラムとベースが入れ替わると、グルーヴはここまで失われるものなのか…これは新生 Bloc Party の通過儀礼なんだ、そう思うしかない。

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